エルミタ的「編集部で使ってみた」
2024.04.10 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
「BRIDGE CAST App」を設定する場合には、あらかじめマイクやヘッドホン、ヘッドセットを接続しておこう |
セットアップが完了したところで、専用ソフト「BRIDGE CAST App」の使い方を紹介していきましょう。なお「BRIDGE CAST X」では、音声入力用にXLR接続、もしくは3.5mmステレオミニプラグ接続のマイクが、音声モニタリング用に3.5mmステレオミニプラグ接続のスピーカーやヘッドホンが必要(いずれも3.5mmステレオミニプラグ接続のヘッドセットで代用が可能)になるので必ず用意しておきましょう。ちなみに筆者は普段USB接続のスピーカーとヘッドセットを使用していたため、サウンドの設定でつまずき、かなり時間をロスしました。
「BRIDGE CAST App」には「BRIDGE CAST X」のファームウェアアップデート機能も統合されており、初回起動時には自動的に最新ファームウェアにアップデートされた |
「BRIDGE CAST App」を起動すると、まず「BRIDGE CAST X」に実装されているノブやボタン、インジケータが表示された「HOME」タブが表示されます。ノブで設定した内容は「BRIDGE CAST App」でもリアルタイムに反映され、各音量を視覚的に確認することができます。また各ノブで調整する音声の変更や、ミュートボタンへの機能割り当て、RGB LEDのカラーの設定などもこちらから行うことができます。
「BRIDGE CAST App」を起動するとはじめに「HOME」タブが表示される。各ノブの右にあるマイクのアイコンは「マイク音声」(MICのみ)、人型のアイコンは「PERSONAL MIX」の音声、電波のアイコンは「STREAM MIX」の音声で、個別設定(上)と一括設定(下)が可能 |
個別設定と一括設定は、「BRIDGE CAST App」のリンクアイコンの他、「MIX LINK」ボタンでも切り替えが可能 |
各ノブの音声やMUTEボタンの機能はドロップダウンリストで変更できる |
ノブの周りにあるリングLEDのカラーも変更可能 |
マイク関連の設定は、入力ゲインを調整する「MIC SETUP」、環境ノイズを抑制したり、音量のばらつきを抑える「MIC CLEANUP」、音声にエフェクトをかけるボイスチェンジャー機能を設定する「MIC EFFECTS」の3つのタブで行います。なお今回「MIC EFFECTS」は初期設定のまま使用しています。
入力ゲインを調整する「MIC SETUP」タブ。今回はヘッドセットのマイクを使用しているため、「MIC TYPE」は「HEADSET」を選択し、グラフの波形が青エリアに収まる範囲に入力ゲインを調整する |
「MIC CLEANUP」タブでは、マイクノイズの抑制やマイクの音質を調整可能。マウスのクリック音や、PCのファンのノイズなどをできる限り拾わないように調整しておこう |
ボイスチェンジャー機能を設定する「MIC EFFECTS」タブ。あらかじめ「Reverb」「Maximum Reverb」「Hi Voice」「Fat Voice」「Super Lo Voice」の5つのプリセットが登録され、ユーザーによるカスタマイズも可能 |
仮想出力デバイス「GAME(BRIDGE CAST X-II)」と「CHAT(BRIDGE CAST X-II)」の設定は、それぞれ「GAME」タブと「CHAT」タブで行います。「GAME」タブには、あらかじめ5つのゲーム用プリセットが用意され、ゲームに合わせたプリセットも作成可能。さらにHDMI端子から入力した音声をバーチャル・サラウンド化すれば、足音などから敵の位置を把握できるようになります。また「CHAT」タブでは、チャットの音量差を調整する「COMPRESSOR」の機能を設定できます。
「GAME」タブでは、イコライザーを使って音質の調整も可能。また気に入った設定ができた場合にはプロファイルとして保存しておくこともできる |
「CHAT」タブでは、チャットの音量差を調整する「COMPRESSOR」のオン・オフや、基準レベル、かかり始めるまでの時間などを調整可能 |
「BRIDGE CAST X」では、ビデオキャプチャ機能に加えて、本体の右端に6個の「CONTROL PAD」が追加されているのも大きな特徴です。「CONTROL PAD」タブでは、この「CONTROL PAD」に機能を割り当てたり、RGB LEDのカラーを変更することができます。
「CONTROL PAD」タブでは、「CONTROL PAD」ごとに「BRIDGE CAST X」実装されている機能やショートカットキーなどを割り当てることできる |
その他、出力音声の設定を変更する「OUTPUT」タブや、好みの設定をプロファイルとして保存・読込できる「PROFILE」タブ、設定のバックアップ・リストアなどができる「SYSTEM」タブ、ローランドが提供しているクラウドサービス「Roland Cloud」に登録されているバックグラウンドミュージックや効果音が利用できるようになる「BGM CAST」タブが用意されています。
「OUTPUT」タブでは、映像と音声のズレを解消する遅延時間の設定が可能 | プロファイルの作成や切り替えなどができる「PROFILE」タブ |
「SYSTEM」タブでは、LEDの輝度やミュート時のLEDの動作の他、ファームウェアのアップデートもできる | 「BGM CAST」タブでは「Roland Cloud」に登録されているサウンドや効果音を配信で利用できるようになる |