エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1412
2024.04.12 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕/池西樹(テストセッション)
ここからは「NH-D12L chromax.black」を実際にPCに組み込み、冷却性能をチェックしていこう。テストには第14世代Intel CoreプロセッサのハイエンドモデルCore i7-14700を使用。Power Limitの設定はPL1(Long Duration Power Limit)=65W/PL2(Short Duration Power Limit)=219W、PL1/PL2=219W、PL1/PL2=253Wの3パターンで、付属の冷却ファン回転減速ケーブルL.N.A(Low-Noise Adaptor)を使用した状態でもテストを行った。
なおストレステストは「OCCT 12.1.18:CPU:データセット大」と「Cinebench 2024:30 minutes(Test Stability)」の2種類を使い、CPU温度はCPU Packageの数値を、騒音値はデータログ機能を備えた騒音計アズワン「TM-103」をCPUクーラーから30cmの距離に設置して計測した。
Power Limitの設定はUEFI BIOSからPL1とPL2を直接設定している |
テストには、Pコアが8コア/16スレッド、Eコアが12コア/12スレッドのハイエンドCPU Core i7-14700を用意した |
それではまず、Core i7-14700の標準設定であるPL1=65W/PL2=219Wにした場合から冷却性能を確認していこう。
いずれのテストでもPL2=219W動作になる冒頭約30秒は温度が80℃弱まで上昇しているが、PL1=65W動作に移行した後はほぼ50℃を超えることはなく、CPUの発熱を完全に抑えることができる。ちなみにL.N.Aを使用した場合でも平均温度の差は約1℃しかないことから、Non-Kモデルを標準設定で動作させる場合はL.N.Aを接続した状態でも全く問題はない。
ファン回転数はL.N.Aなしの場合は1,200rpm弱、L.N.Aありの場合は1,100rpm前後に低下しているものの、いずれもノイズレベルは26dBA前後で大きな差は出なかった。実際バラック状態でのテストでも聞こえてくる風切音に明確な差はなく、ほぼ無音に近い状態だった。