エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1417
2024.05.02 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:pepe
それでは続いて「Lepton Hydro WSX670A」のサイドパネルを取り外し、その内部構造をチェックしていく。注目のデュアル水冷仕様など、各種パーツはどのように組み込まれているだろうか。
「Lepton Hydro WSX670A」の標準構成におけるCPUは、16コア/32スレッドのRyzen 9 7950X(最大5.7GHz)。さらにミドルレンジのRyzen 5 7600から3D V-Cache採用のハイエンドモデルRyzen 9 7950X3Dまで、全10種類よりユーザーのニーズやコストに合わせたチョイスが可能だ。
Asetek製の水冷ユニットにNoctuaファンを組み合わせた構成。ラジエーターはトップ側にマウントされている |
また、その冷却はサイコムオリジナル仕様のオールインワン型水冷ユニットが担当。240mmラジエーターを備えたAsetek「624S-M2」をベースとしたクーラーで、冷却ファンはNoctuaによる120mm静音ファン「NF-F12 PWM」(300~1,500rpm/22.4dBA)を2基搭載している。
「Lepton Hydro」シリーズのキモとなる要素はデュアル水冷仕様であり、グラフィックスカードはサイコムがオリジナル水冷化を施したGeForce RTX 4080 SUPERを搭載している。
240mmサイズのラジエーターを備えたAsetek製水冷ユニットを採用するほか、ベースとなったグラフィックスカードの3連ファンクーラーを加工して流用。GPUコアの冷却を水冷ユニット、周辺コンポーネントを空冷ファンで冷やすというハイブリッド構造になっている。これによりGPUの温度に加えて、電源モジュールやメモリチップなどの発熱も効果的に抑えられるというわけだ。
また、ラジエーターの冷却にはNotua製の超静音ファン「NF-A12x25 ULN」(1,200rpm/12.1dBA)を2基搭載。あくまでパフォーマンスや冷却が重視されるワークステーションながら、騒音も最小限に抑える配慮がなされている。
ラジエーターはフロント側にマウントされている。なおカードの先端は、輸送時の脱落防止や重量を支えるため、結束バンドで固定されていた |
GPUにGeForce RTX 4080 SUPERが採用されているのは、冒頭に触れたようにAI推論においてNVIDIA RTX 6000 Adaクラスのパフォーマンスを発揮できるためだ。ただしユーザーのニーズに合わせて複数GPUが選択できるようになっており、GeForce RTX 4070 Ti/GeForce RTX 4070 Ti SUPERのほか、最大でGeForce RTX 4090もカスタマイズメニューから指定できる。もちろん、そのどれもがオリジナル水冷仕様だ。