エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1420
2024.05.10 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
いよいよここからは編集部に届けられた実機を使い、The Tower 300の外観デザインから検証を初めて行こう。八角柱デザインと3面強化ガラスのショーケース風筐体は、どのように設計されているのだろうか。じっくりとご覧頂こう。
本体を正面やや上から眺めると、例の八角柱デザインと立体的なフロントパネルの様子がよく分かる。出荷時は保護シートが貼られた強化ガラスは、正面に1枚、逆ハの字で左右に各1枚が装備されている。まるで一体成形のような計3枚の3mm厚強化ガラスは、エッジ部の隙間を無くし、大パノラマを演出するピラーレスデザインを採用。一般的ミドルタワーPCケースが採用する強化ガラス製左サイドパネルより視認性に優れ、隠れる部分を極力減らすことに成功している。
強化ガラスフロントパネル。ガラス自体は透明度が高く、色は付けられていない。なお出荷時は保護シートが装着されている |
強化ガラスは3面共にツールフリーによる着脱に対応。正面の強化ガラス製パネルは下側をシャーシに引っ掛け、上側は2箇所のプッシュロック機構によりワンタッチで固定ができる。そして左右の強化ガラス製パネルは幅が狭く軽いため、上下に先端がボール状の突起を設け、シャーシ側のプラ製キャッチにロックする固定方法が採用されていた。なお各パネルサイズは、正面が幅約210mm、高さ約400mm、左右が幅約90mm、高さ約400mmだった。
フロントパネルを形作る3枚の強化ガラス製パネル。いずれもツールフリーによる着脱ができる |
画像では分かりにくいが、シャーシ側の左右に記された「▼PRESS」を押すと強化ガラス製パネルのロックが解除できる。なお下部の溝に引っかかった状態になるため、万一の脱落防止にひと役買っている |
またガラスの下部分はスチール製で、横方向スリットの通気孔仕様。内部にはホワイト色のダストフィルターが装着されていることが分かる。
最下部も通気孔仕様。パネル左右の中央部にはボール状の突起を設け、シャーシ側のプラ製キャッチにロックする着脱式。ダストフィルターはマグネット固定式。なお左右のパネルは取り外しができない |
スイッチおよび外部アクセスポートはフロント上部に装備されている。まず左端の円形ボタンはPowerスイッチで、隣の縦・長方形ボタンはリセットスイッチ。アクセスポートは右端からUSB 3.2 Gen 2 Type-Cが1口、USB 3.2 Gen 1 Type-Aが2口並び、縦2つの円形端子はHD Audio(ヘッドホン/マイク)になる。
さらにPowerスイッチ左手にあるピンホールは上段がPowerLED、下段がアクセスLEDが内蔵されていた。なおここではトップパネルを外した状態の基板部と各コネクタ類も合わせて確認しておこう。
スイッチおよびアクセスポート類の基板部。スイッチはカチカチとしたメカニカルな「タクタイルスイッチ」を採用。ボタン側はいわゆるプラばねタイプだった |
USB 3.2 Gen 2 Type-Cコネクタ | USB 3.2 Gen 1 Type-Aコネクタ |
フロントパネルコネクタ | HD Audioコネクタ |
トップパネルはプラスチック製。天板はハニカム状の通気孔仕様で、この部分だけはスチール製だった。あらためてトップパネルの上空から眺めると、The Tower 300の特徴である八角柱デザインが際立つ。
トップカバーは取り外しが可能。シャーシには、ほぼ四隅にある計4本のピン(ファスナー)で固定。カットされた後部を握り、上方向に引き剥がすようなアクションで外れる仕組み。初回はやや硬いため、プラスチック製ヘラなどを用いてゆっくりこじ開けていくといいだろう。
取り外したトップカバーの内部。ハニカム状の通気孔全体をカバーする着脱式のダストフィルターが装着されていた |