エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1423
2024.05.21 更新
文:編集部:絵踏 一/撮影:pepe
MSI「MPG 271QRX QD-OLED」 市場想定売価税込154,800円(2024年3月24日発売) 製品情報(エムエスアイコンピュータージャパン) |
今回レビューの主役として取り上げるのは、26.5型サイズのゲーミングディスプレイとして最高峰のスペックを誇るMSIの注目モデル「MPG 271QRX QD-OLED」だ。3月に発売された際は、実機を展示するショップ店員も「ぜひ他のディスプレイと違いを見比べてほしい」と語っていたほど、群を抜く映像の美麗さも話題になった。
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売り場でも「見比べて分かるほど、周りのモデルと比べて映像の美しさが際立っている」と評判だった。 |
まず主要なトピックとして挙げられるのが、量子ドット(QD)と有機EL(OLED)を組み合わせた「QD-OLED」パネルの採用だ。「量子ドット」は昨今のテレビやディスプレイ分野において最新のトレンドになっているキーワードで、高純度の色を表現できる点が魅力。それを漆黒の表現が可能であり、なおかつ超高速応答により残像を感じさせない有機ELと組み合わせることで、ワンランク上の映像美を獲得している。
さらに映像の美しさについて触れておくと、ディスプレイがどれほどクリアな描写が可能かの指標になる「ClearMR」において、最高ランクのClearMR 13000認証を取得(2024年5月時点)している点も見逃せない。
また最大表示色は10億7,000万色で、sRGB 100%/Adobe RGB 98%/DCI-P3 99%という広色域をカバー。工場出荷時に実施したキャリブレーションにより色精度はΔE<2に抑えられており、クリエイティブワークにも抜群の適性を備えている。
そしてリフレッシュレート360Hz、応答速度0.03ms(GTG)という圧倒的な高速描画を誇り、ゲーミングディスプレイとしても最高レベル。最大解像度はWQHD(2,560×1,440ドット)で、最大輝度250cd/m2(ピーク時1,000cd/m2)、有機ELならではと言える1,500,000:1という高コントラスト表示も特徴だ。
ちなみに有機ELと言えば焼付きが発生しやすい特性があるところ、「MPG 271QRX QD-OLED」はその対策も万全。グラフェンフィルムや専用設計のヒートシンクを組み合わせた放熱機構を備えるほか、ピクセルシフトや自動の輝度調整などを行う「MSI OLED CARE 2.0」を搭載、焼付きの発生を防いでいる。
画面サイズや解像度はもちろん、QD-OLEDパネルの採用やリフレッシュレートなど、基本的な情報が網羅されたパッケージ |
そのほか、映像入力はDisplayPort 1.4a×1、HDMI 2.1×2、DP Alt mode対応のUSB Type-C×1の3系統を搭載。USB Type-Cは最大90Wの給電にも対応しており、ノートPCから映像入力と給電を両方こなすことができる。
さらにキーボード・マウスを2台のPCで共有できる「KVMスイッチ機能」まで搭載するなど、なんとも盛りだくさんな仕様。ハイエンドモデルらしく、背面には「Mystic Light」に対応するARGB LEDも備えている。
また、QD-OLEDパネル採用モデルとしては珍しく3年間の国内保証が提供されるなど、手厚いサポートも要チェックだ。