エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1424
2024.05.24 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕/池西樹(テストセッション)
ここからはパッケージから本体を取り出し、NH-L12Sx77の外観デザインからくまなくチェックを進めて行く。ちなみにNoctuaと言えばパッケージ内部設計も見どころのひとつだ。
厚紙をクルクルと巻くように梱包されているNH-L12Sx77本体。冷却ファンは搭載された状態でパッケージ内に収められている |
ヒートシンクが潰れたり曲がったりしないよう、輸送ダメージから保護する立体的な梱包は、地球環境にも配慮した厚紙による細工を駆使。僅かにプラスチック製のカバーが受熱ベースプレートの保護に使われているが、その他は全てリサイクルができる。近年、他社でも追随傾向にあるものの、自作PCパーツ業界ではいち早く積極的に取り組んだのがNoctuaでもある。
次に本体を手にしてみよう。NH-L12Sx77はベースモデルNH-L12Sの進化版の位置付けだけに、大幅にアップデートされているとは言え特徴的なそのスタイルはどこか見覚えのあるものだった。
本体をひっくり返すと、ヒートパイプにガッチリ支えられた受熱ベースプレートが確認できる。ガッチリと表現したのは、従来品の4本から6本に増量されたことで冷却性能の向上のみならず、製品自体の剛性も向上しているように思える。実質、総重量520gは軽量ボディの部類だが、華奢なイメージは微塵も感じられない。
次に一旦冷却ファンを取り外し、ヒートシンクのみの状態で細部を見ていこう。ヒートシンクはアルミニウム製で、放熱フィンは数えること合計55枚で構成されている。その構造は一般的なスタックドフィンで、腐食を防止するメッキ処理が施されてた。
受熱ベースプレートとヒートパイプを含めた全体のバランスは良く、いかにも精巧な作りに見えるあたりは、Noctuaへの絶大なる信頼性と安心感に直結している。一方でスリムタイプのスタックドフィンであること、さらに従来モデルよりも奥行きが短くコンパクト化されている点を考えると、ますます冷却性能がキニナルところだ。
NH-L12S同様、側面中央にはNoctuaの象徴であるフクロウが刻印されている |