エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1426
2024.05.29 更新
文:編集部 池西 樹
続いて「V-Ray 5」ベースのレンダリングベンチマーク「V-Ray 5.0.2 Benchmark」の結果を確認していこう。テストにはレンダリングにCPUを使用する「V-Ray」を選択している。
マルチコアCPUに最適化されていることもあり、やはりRyzen 5 8400FはCore i5-13400に比べると約9割程度の性能に留まる。一方で、Ryzen 7 8700FはCore i5-13400より約18%高いスコアで、「CINEBENCH」系のベンチマークと同じく8コア/16スレッドのメリットは大きい事がわかる。なおRyzen 7 8700GとRyzen 7 8700Fについてはその差は約2%で、これまでと同じくほぼクロックに準じた結果になった。
「V-Ray」の最新版である「V-Ray 6」ベースのレンダリングベンチマーク「V-Ray 6.0.0 Benchmark」の結果も確認しておこう。こちらもテストにはレンダリングにCPUを使用する「V-Ray」を選択している。
「V-Ray 5.0.2 Benchmark」よりもEコアの使用効率が改善しているようで、Ryzen 5 8400FとCore i5-13400の差は約16%に広がっている。ただし、Pコア数の差を埋めるほどではなくRyzen 7 8700Fとの比較では未だに約10%の差をつけられている。
3Dモデリングソフト「Blender」の処理性能を計測する「Blender Benchmark 4.1.0」の結果も確認しておこう。レンダリングにはCPUを選択し、サンプルは「monster」「junkshop」「classroom」の3種類を使用した。
スコアの傾向は「V-Ray 6.0.0 Benchmark」に近く、Ryzen 5 8400FとCore i5-13400の比較では「monster」で約18%、最も差の小さい「classroom」でも約10%の差がついた。やはり30,000円台前半のCPUでマルチスレッド処理に最適化されたアプリケーションを動かす場合は、Ryzen 5 8400FよりもCore i5-13400(もしくはCore i5-13400F)のほうが有利だ。
続いて、Webサイトの閲覧やビデオチャット、オフィスアプリケーション、ゲームなどシングルスレッド性能が重要になる「PCMark 10 Extended」の結果を確認していこう。
Ryzen 5 8400FはすべてのテストでCore i5-13400を上回り、総合スコアでも約5%高いスコアを記録しているのは注目に値する。またRyzen 7 8700FはRyzen 5 8400FやCore i5-13400をしっかりと上回るスコアを叩き出しており、シングルスレッド性能でも上位モデルらしいパフォーマンスを発揮する。