エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1437
2024.07.13 更新
文:撮影・藤田 忠
BTFパーツを眺めたところで実際に組み込み作業を行ってみよう。基幹パーツの組み込み作業は、通常のマザーボードと同様。ただしコネクタとピンヘッダがマザーボード裏面にレイアウトされているため、取り付け時にマザーボードを置く際は注意したい。CPU 8pinとATX 24pinコネクタが支えになるが、マザーボードのパッケージにコネクタ、ヘッダを保護するクッション材が入っているので、これを利用しよう。
従来と同じく、PCケースに取り付け。当然だが、とくに気をつける必要なく、裏面レイアウトのコネクタ、ヘッダの位置はマッチする |
PCケースフロントインターフェイスや、ATX 24pin、CPU 8pinなどのケーブルを配線していく |
水冷ユニットのウォーターブロックや、ラジエーターを取り付けたあとは、ラジエータファンを含め、BTF自作のキモとなるマザーボード裏面コネクタ、ヘッダへの配線を行った。実際に組んでみると、想像以上に楽と感じた。とくにケーブル取り回しのために、PCケースを持ち上げて向きを変えたり、表と裏を行ったり来たりといったことをせずに、ほぼ裏面だけで配線を完了できるのは、かなり良い。とくに「ROG Hyperion GR701 BTF Edition」は、20kg超えの重量級ケースだけに、持ち上げて向きを変えるのはひと苦労なのだ。普通に自宅で組む人の多くは、ケースを持ち上げて向きを変えることになると思うので、BTFシリーズで組むメリットは大きいかもしれない。
ただしケーブルマネジメントを怠ると、かなりゴチャつくのは従来の魅せるPCと同様。電源ユニットからCPU 8pinやATXメイン24pin、12V-2×6(12VHPWR)のコネクタまでの間隔が短くなることで、余ったケーブルの収納スペースが必要になることもある。おおむね電源ユニットスペースのストレージベイを取り外すことで確保できるが、ストレージを搭載したい人は注意が必要だろう。
また「ROG Hyperion GR701 BTF Edition」はスペック上で、ケーブル配線スペースが34mm確保されているが、それでもフロントUSBの各種ケーブルや、ATX 24pin、12V-2×6(12VHPWR)は、ケーブルをしっかり曲げないと干渉しそうな部分があった。そして曲げることで生じるコネクタへの負荷も、やや気になるところだ。はじめからBTFの裏面レイアウトに合わせて設計されたPCケースなら、この辺は解決すると思われるので、今後に期待だろう。
背面コネクタマザーボードとは言え、ケーブルがかなりゴチャつくのはやむを得ない |
硬くて曲げが必要なUSB Type-CおよびType-Aのフロントポート用ケーブル。コネクタへの負担は気になるところ | マザーボード下部のピンヘッダ類は真っ直ぐに挿して問題がなかった |
「ROG-THOR-1200P2-GAMING」の各種ケーブルは比較的やわらかいスリーブタイプだけに、曲げるなどの配線がし易かった |