エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1462
2024.10.04 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
ラインナップ中最大規模の電源回路は「X870E Taichi」の自慢でもある。ハイエンドCPUをヘビーに運用した際にどのような挙動を示すのか、CINEBENCH系ベンチマークテストを使用してチェックしていこう。
どのテストでもRyzen 9 9950Xの単体検証時と同等のスコアをマークし、CPUのパフォーマンスをしっかり引き出せている。また、ベースクロックから1GHzアップのオーバークロック設定でも動作は問題なし。電圧を1.205Vまで下げた状態でもCPUに十分な電力を供給、効果的にクロックを伸ばしつつ安定した動作が可能だった。
マルチコアテストでは最大14%もスコアが上昇するなど、オーバークロックによる効果はバッチリ。その一方で全コアが5.3GHzで動作することから、シングルコアテスト時は逆にスコアを落としていた。「A-Tuning」はOS上から設定変更が可能なため、用途に応じて使い分けたい。
定格運用における高負荷時のサーモグラフィ | OC運用における高負荷時のサーモグラフィ |
続いて「Cinebench 2024:10minutes(Test Throttling)」実行時のPackage Powerをチェックすると、オーバークロック時にはクロックの引き上げに反応して20W以上も上昇。それでいて電源回路に動揺はなく、ヒートシンクの表面温度もほとんど変わらなかった。CPUだけで24フェーズを備える大規模な電源回路に加え、ヒートシンク内部に備えるMOSファンも十分な仕事をしているようだ。