エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1471
2024.11.06 更新
文:撮影・編集部 池西 樹
「CINEBENCH」に続くレンダリングベンチマークは、3Dモデリングソフト「Blender」の性能を計測する「Blender Benchmark 4.2.0」を確認していこう。レンダリングにはCPUを選択し、サンプルは「monster」「junkshop」「classroom」の3種類を使用している。
コア数が圧倒的に多いRyzen 9 9950XやCore Ultra 9 285Kとの差は依然として大きいのは仕方ないところ。一方で、Ryzen 7 7800X3Dからは最も差の小さいclassroomでも約25%、最も差の大きいmonsterでは約30%の差が付き、やはりZen 5や第2世代3D V-Cache技術を採用したメリットは大きいことがわかる。
続いて「V-Ray 5」ベースのレンダリングベンチマーク「V-Ray 5 Benchmark」の結果を確認しておこう。
これまでのテストと同じく、Ryzen 7 7800X3Dからは約28%パフォーマンスが上昇しており、「V-Ray 5」のエンジンを使用したレンダリングでもRyzen 7 9800X3Dが有利であることは変わらない。
レンダリング系ベンチマークのラストは「V-Ray 6」ベースの「V-Ray 6 Benchmark」の結果を確認しておこう。
Ryzen 7 7800X3Dから約40%もパフォーマンスが向上しており、これまでのテストの中では最も大きな差がついた。ここまでの結果を見る限り、これまで「X3D」モデルが苦手としていたマルチスレッド処理性能は大幅に改善しており、8コア/16スレッドのCPUとしてはトップクラスのパフォーマンスを発揮できるようになった。
レンダリングベンチマークが一段落したところで、Webサイトの閲覧やビデオチャット、オフィスアプリケーションなど一般的なPC作業のパフォーマンスを計測する「PCMark 10」のスコアを確認していこう。
さすがにRyzen 9000シリーズの最上位モデルRyzen 9 9950Xには敵わないものの、Core Ultra 9 285Kを上回るスコアで今回検証したCPUの中では2番目に高いスコアを記録した。ちなみにRyzen 7 7800X3Dからは約15%パフォーマンスが向上。特にProductivityでは約23%も上回り、ライトな作業でもZen 5や第2世代3D V-Cache技術を採用したメリットは確実にある。