エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1472
2024.11.09 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
ASUS「ROG MAXIMUS Z890 HERO」 市場想定売価税込124,800円(2024年10月25日発売) 製品情報(ASUS) |
2024年10月25日0:00より、“Arrow Lake-S”の開発コードで呼称されるIntelの最新デスクトップCPU「Core Ultra 200S」シリーズがデビュー。それに合わせて、対応チップセットのIntel Z890を搭載するマザーボードが多数リリースされた。
マザーボードカテゴリでNo.1のセールスを誇るASUSからは、ローンチと同時に計11モデルが登場。追っかけでリリースされる3モデルを合わせれば、全14モデルがラインナップされている。今回その中から主役として取り上げるのは、ハイエンドゲーミング「ROG MAXIMUS」シリーズの「ROG MAXIMUS Z890 HERO」だ。
解禁に先立ち行われたメディア向け内覧会においても、注目の1枚として披露された「ROG MAXIMUS Z890 HERO」。さらに上位の製品もあるものの、その搭載機能はかなり豪華だ |
ハイエンド向けシリーズでは最も手頃という立ち位置から、歴代人気の高い「HERO」モデルの最新作。マザーボードにとって重要な電源回路は、ハイエンドらしくCPUソケットをグルリ取り巻く22(110A)+1(90A)+2(90A)+2(80A)フェーズPOWER STAGEの大規模回路を搭載している。
大がかりな放熱機構もトピックの一つで、ヒートパイプでアルミ製I/Oカバーに接続する大型ヒートシンクを搭載。ヒートシンク上にはド派手なイルミネーションパネル「Polymo Lighting II」を備え、存在感も抜群だ。
巨大な冷却機構に加えて、9,000MT/s超えメモリを運用できるなどメモリ周りの独自技術も多数備えている |
多数のM.2ストレージを安定して同時運用するために新しい電源技術を採用。新CPUのウリでもあるNPU性能を引き出す機能も備えている |
また、メモリのパフォーマンスを引き出す独自設計や多数の機能を搭載。最適なメモリタイミングを自動分析する「DIMM Fit」、ピンの接触性を改善しPCB内のクロストークを可能な限り減らすことで高クロック動作を実現する「NitroPath DRAM Technology」に対応、最大9,200MT/sのCUDIMMを運用できる。
そしてストレージはPCI Express 5.0対応M.2スロット×3およびPCI Express 4.0対応M.2×3という構成。供給電流が限られる3Vレールからの給電ではなく、12V電源を3Vに変換して給電する「ROG M.2 PowerBoost」により、多数のM.2ストレージに安定した電力を供給することが可能だ。
さらにスライド式のM.2 SSD固定機構「M.2 Q-Slide」を備えるほか、ラッチ式のツールレスリリース機構「M.2 Release」を装備した巨大ヒートシンクを搭載。約190gに達するヒートシンクとバックプレートを組み合わせた放熱機構の冷却性能については、後ほどテストセッションにて実際に検証してみよう。
組み込みの利便性を向上させる「ASUS Q-Design」がさらに強化。多数の便利ギミックを備える |
そのほか、これまで挙げたギミック以外にも組み込みを容易にする便利機構を多数搭載。PCI Express 5.0対応のグラフィックスカード用スロットは、I/Oポート側からカードを持ち上げるだけで取り外せるボタン・スライド操作レスのクイックリリース機構「PCIe Slot Q-Release Slim」を備えている。
また、ネットワークは5ギガビットLAN+2.5ギガビットLANおよびWi-Fi 7に対応しているが、Wi-Fiアンテナはワンタッチ脱着の「Q-Antenna」だ。単なるスペックだけでなく、PCとしての使い勝手を向上させる機能が満載されている。
デュアルThunderbolt 4ポートをはじめ多数のUSBポートを備えるなど、インターフェイスも充実。全方位に隙のないマザーボードという印象だ。