エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1472
2024.11.09 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
引き続き「ROG MAXIMUS Z890 HERO」の各種機能を順番にチェックしていく。まずは総重量の約1/4という巨大ヒートシンクに守られた電源周りから見ていこう。
CPUソケットを取り囲む大規模な電源回路を搭載。それを放熱する巨大なヒートシンクがそびえ立っている |
フェーズ数は22(110A)+1(90A)+2(90A)+2(80A)フェーズ構成と、数あるZ890マザーボードの中でも最大級だ。ハイサイド・ローサイドMOSFETとドライバICを1パッケージに統合したPOWER STAGEを採用するほか、各POWER STAGEには45A対応のMicroFine合金チョーク、さらに高温動作時でも数千時間の寿命を誇る10Kブラックメタリックコンデンサといった高品質コンポーネントを組み合わせている。
22(110A)+1(90A)+2(90A)+2(80A)構成の合計27フェーズを搭載する |
最大110A対応のPOWER STAGEとMicroFine合金チョーク、超長寿命な10Kブラックメタリックコンデンサを採用 |
ソケット下側に回り込むように、M.2スロット方向にもVRMモジュールを搭載している | CPU補助電源には、安定した電力供給が可能なシールド付きの「ProCool II電源コネクタ」が採用されている |
「ROG MAXIMUS Z890 HERO」が搭載しているのは、「Core Ultra 200S」シリーズに対応するIntel 800シリーズの上位チップセット「Intel Z890」だ。搭載マザーボードはCPUとチップセットのPCI Expressレーン数の合計こそ前世代と同じものの、CPUと接続されるPCI Express 5.0レーンとチップセット接続のPCI Express 4.0レーン数が増加。PCI Express 5.0対応グラフィックスカードとNVMe SSDの同時使用も容易になった。
また、PCI Express 5.0のレーン分割に対応するほか、CPUとメモリのオーバークロックをサポート。RAID 0/1/5/10などの機能を備えている。
Intelの最新CPU向けに用意された「Intel Z890」を搭載。CPUとは8レーンのDMI 4.0で接続されている |
M.2ヒートシンクの裏側にチップセットヒートシンクが位置している。ちょうどROGロゴの下付近で、拡張スロット横に一部が露出している |
メモリスロットは最大9,200MT/s動作をサポートするDDR5×4で、容量は最大192GB(48GB×4)を実装できる。各スロットには、ピンの接触性を高めつつPCB内のクロストークをギリギリまで減らす「NitroPath DRAM Technology」が用いられており、そのおかげで最高レベルの高クロック動作が可能というわけだ。なおメモリプロファイルはIntel XMPをサポートしており、ユーザーが設定に苦労することなくオーバークロック設定を有効化できる。
CPUソケット側からDIMM_A1/A2/B1/B2の順に並んでおり、メモリ2枚を接続する際はDIMM_A2/B2の組み合わせで使用する |