エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1474
2024.11.15 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
特殊なファンレス電源ユニットを理解するために、分解してその内部構造をチェックしてみよう |
「X Silent Edge Platinum 850」の内部構造は、一般的な電源ユニットのどれとも異なるユニークなものだ。発熱する部位はそれぞれ厳ついヒートシンクで覆われており、構成コンポーネントの露出はかなり少ない。さらにPCB底面から側面にかけて配置されたFETを冷却するために、重厚なヒートシンク状フレームを装備。Cooler Masterの技術力の高さを感じさせる、特異な構造になっている。
全長180mmの筐体にギッシリと詰め込まれた各種コンポーネント。熱源になる部位にはすべてヒートシンクが取り付けられている |
突入電流や高周波ノイズを防ぐ入力部。コイルや安全コンデンサ、リレーなどが実装されており、冷却用のヒートシンクも備えている |
平たいヒートシンクが貼り付けられている、一次側整流回路。従来型のブリッジダイオードに代わり、効率を高めたInfineon「CoolMOS」が採用されている |
力率を改善するアクティブPFC回路。上部構造の中では、比較的大きめのヒートシンクに覆われている | 画像下部に並んで確認できるスイッチング回路のFET。放熱のため側面のヒートシンク状フレームに接しているようだ |
一次側平滑回路に搭載されていた105℃対応の大容量コンデンサ。その表面はカバーで覆われている |
大型のヒートシンクを備えたメイントランス。400V以上に達する入力電圧を実際に使用する値に近い電圧に変換している |
メイントランスのすぐ脇に搭載されていたサブトランス |
二次側の整流回路から平滑回路にかけてのエリア。応答性能が重視されるため、固体コンデンサが使用されている |
12Vから5Vと3.3Vを生成しているDC-DC変換基板 |
PCB底面や側面コンポーネントの放熱を担うヒートシンク状のアルミニウム製下部フレーム。かなりの分厚さだ |
PCB裏面のFETと接している箇所には、大型の受熱ベースを搭載。ヒートパイプで底面全体に熱を移動させる構造になっている |