エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1477
2024.11.23 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
ハイエンドモデルらしく、帯域幅40GbpsのThunderbolt 4や10ギガビットLANなど高速なインターフェイスが充実している。そこで、今回はUSB4接続の外付けケース「AOK-M2NVME-USB4」や10ギガビットLAN対応のサーバーPCを用意して、そのパフォーマンスをチェックしてみることにした。なお転送速度を計測するベンチマークソフトには「CrystalDiskMark 8.0.5」を使用し、比較対象としてThunderbolt 3とUSB 3.2 Gen 2×2接続の外付けSSDでも計測を行っている。
USB4:MB/s | USB4:IOPS |
Thunderbolt 3:MB/s | Thunderbolt 3:IOPS |
USB 3.2 Gen 2×2:MB/s | USB 3.2 Gen 2×2:IOPS |
10ギガビットLAN:MB/s | 10ギガビットLAN:IOPS |
まずUSB4接続の外付けSSDケースの結果を確認すると読込約3,749MB/s、書込約3,212MB/sで、Thunderbolt 3やUSB 3.2 Gen 2×2の外付けSSDを圧倒する。PCI Express 3.0(x4)接続のNVMe M.2 SSDと比較しても遜色なく、大容量のデータを持ち運ぶ場合には力を発揮してくれるだろう。
続いて10ギガビットLANの転送速度を確認すると、読込が1,184MB/s、書込が1,135MB/s。さすがにUSB 3.2 Gen 2×2の外付けSSDには敵わないものの、USB 3.2 Gen 2の外付けSSDを上回る性能で、ネットワーク経由であることを感じさせないスピードでデータをやり取りすることができる。
続いて、PCI Express 5.0(x4)接続のM.2スロットに実装されている「EZ Magnetic M.2 Shield Frozr II」の冷却性能をチェックしていこう。テスト用のSSDには、Crucial「T700」シリーズの2TBモデル「CT2000T700SSD3JP」を使い、「CrystalDiskMark 8.0.5」をデータサイズ64GiB、テスト条件をNVMe、テスト回数5回にして、3回連続で実行する非常に負荷の高い条件でテストを実行している。
テスト1回目の「CrystalDiskMark 8.0.5」スコア | テスト3回目の「CrystalDiskMark 8.0.5」スコア |
今回はヒートシンク周辺に全くエアフローない状態ということもあり、1回目の書込テストで81℃に達し、サーマルスロットリングによる速度低下が発生している。その後はランダムアクセスでは問題ないが、シーケンシャルアクセスではサーマルスロットリングが発生していることから、大容量のデータを長時間転送する場合、ケースファンからの風があたるようにするなど工夫したほうがいいだろう。
アイドル時のサーモグラフィ | 高負荷時のサーモグラフィ |
またサーモグラフィの結果を確認すると、SSDコントローラのある部分を中心にヒートシンク全体の温度が上昇しており、効率よく熱を移動できているようだ。