エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1479
2024.11.27 更新
文:撮影・編集部 池西 樹
ここからは実際のPCに「CC-10」を取り付けて、早速気になる冷却性能を確認していこう。テスト用のCPUにはProcessor Base Power(以下PBP)65WのCore i5-13400を使用し、まずは定格設定のままで検証を実施した。なおストレステストは「Cinebench 2024:30 minutes(Test Stability)」を使い、騒音値はPCから30cmの距離に騒音計を設置して計測を行った。
CPUにはPコアが6コア/12スレッド、Eコアが4コア/4スレッドのCore i5-13400を使用 |
ASRock「B760M-ITX/D4 WiFi」の初期設定ではPL1が65W、PL2が135Wに設定されていた |
PL2動作になるテスト開始直後約30秒間は、Package Powerが90W前後まで上昇するが、その後はPL1で設定している65Wで安定して推移する。CPUの温度もおよそ75℃前後、瞬間的に上昇するスパイク値でも最高84℃までしか上がらず、PBPが65WのNon-K版Core i5であれば十分発熱を抑え込むことができた。
またファンの回転数を確認すると、おおむね公称最大回転数の2,800rpmより約150rpm低い2,650rpm前後で動作する。ノイズレベルは45dBA前後まで上昇し、PCをデスクの上に設置する場合には風切音が気になるかもしれない。
PL1=65Wの標準設定では、「CC-10」の冷却性能にまだ余力が残されていた。そこでUEFIの「Base Frequency Boost」からPL1=80Wに引き上げた状態でもテストをしてみることにした。
「Base Frequency Boost」では、PL1を70W~95Wまで6段階に調整可能 |
「HWiNFO 64」で確認をしたところ、しっかりとPL1が80Wに設定されていた |
テスト中のPackage Powerを確認すると設定値通り80W前後で推移し、CPUクロックもPコアが3.6GHz前後→3.8GHz前後、Pコアが3.0GHz前後→3.1GHz前後に引き上げられている。その分CPU温度も85℃前後へと約10℃上昇しているが、CPUの許容限界である100℃まではまだ余裕がある。
そしてファンの回転数を確認すると2,800rpm前後で、PL1=65Wの設定から約150rpm上昇した。ただし、騒音計で測定したノイズレベルは定格とほぼ同じで、実際に耳に聞こえてくる風切音にも大きな違いはなかった。