エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1483
2024.12.06 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
AMD X870E/X870チップセットのメリットの一つに帯域幅40GbpsのUSB4ポートがある。そこで今回はUSB4対応の外付けSSDケース「AOK-M2NVME-USB4」を使用して、そのパフォーマンスを確認してみることにした。なお比較対象としてThunderbolt 3とUSB 3.2 Gen 2×2の外付けSSDケースでも転送速度をチェックしている。
USB4:MB/s | USB4:IOPS |
Thunderbolt 3:MB/s | Thunderbolt 3:IOPS |
USB 3.2 Gen 2×2:MB/s | USB 3.2 Gen 2×2:IOPS |
USB4接続の外付けSSDケースでは、シーケンシャルアクセスは読込・書込とも3,600MB/sを超え、外付けSSDとしては圧巻のスコア。Thunderbolt 3の外付けケースと比較しても約30%、USB 3.2 Gen 2×2 Type-Cケースとの比較では1.8~2倍のパフォーマンスを発揮し、PCI Express 3.0(x4)接続のNVMe M.2 SSDをも上回る。これだけ高速なら、ゲームデータの保存用のドライブとしても十分活用できるだろう。なおUSB4はThunderbolt 3やUSB 3.2 Gen 2×2 Type-Cとの互換性も維持されているため、既存のデバイスが無駄になることもない。
Blazing M.2には、積層フィンやスリットが設けられた大型の「XXL M.2ヒートシンク」に加えて、PCBからも放熱をする「M.2ボトムヒートシンク」を組み合わせた冷却機構を搭載している。今回はPCI Express 5.0(x4)接続のCrucial「T700」シリーズ2TBモデル「CT2000T700SSD3JP」を使い、その冷却性能を試してみることにした。なおストレステストには「CrystalDiskMark 8.0.6」をデータサイズ64GiB、テスト条件をNVMe、テスト回数を5回にして3回連続で実行した。
テスト1回目の「CrystalDiskMark 8.0.6」スコア | テスト3回目の「CrystalDiskMark 8.0.6」スコア |
今回のテストでは、サーマルスロットリングのしきい値となる81℃を超えることは一度もなく、Blazing M.2スロットの冷却性能はとても優秀と言っていいだろう。転送速度のグラフ形状も常に安定しており、ケース内のエアフローが厳しい環境でもハイエンドNVMe M.2 SSDの性能を引き出すことができる。
アイドル時のサーモグラフィ | 高負荷時のサーモグラフィ |
またサーモグラフィの結果を見ると高負荷時はコントローラ部分を中心に温度が上昇しており、「XXL M.2ヒートシンク」全体にまんべんなく温度が行き渡っている様子が確認できる。