エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1485
2024.12.14 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
まず最初は、定番ストレステスト「OCCT」の最新バージョン「OCCT 13.1.11」を動作させ、その際の挙動を見ていこう。プリセットはCPUとGPUの両方に同時に負荷をかける「Power」を選択、テスト時間は30分間に設定して動作させている。
なお、テスト中の消費電力は最大725Wと、負荷率70%を超える大きめの負荷がかかっていた。普段はまずここまでの負荷がかかるシチュエーションは少ないものの、長時間強力な負荷が続く場合はどのような挙動を示すのか要チェックだ。
ATX 3.1規格では、デザインガイドにおいて12Vは+5%/-7%までの変動が許容されている。それを踏まえて各部位の変動値を見ていくと、いずれも上振れはわずか0.5%。下振れ方向の変動についても、最も変動が大きかったGPU(12V-2×6)ですら0.2%を下回るというド安定な挙動。強力な負荷が継続してかかるシチュエーションであっても、ほぼブレのない安定した出力が可能なようだ。
続いては主にグラフィックスカードに強い負荷がかかるテストである、3Dベンチマーク「3DMark」を実行。その中でも、DirectX 12 Ultimate対応の「Speed Way」がベースで、特に負荷の大きい「Speed Way Stress Test」を動かしてみよう。テスト時間は先ほどと同様の30分間に達するまで、ループで実行した。
テスト中における消費電力は最大525W。電源ユニットにとって、理想的な変換効率で動作する50%に近い負荷率で動作していたことになる。
実際のゲームに近い負荷を再現できるテストだが、今回も上振れはどの部位もわずか0.5%。下振れは最も変動幅が大きいGPUで0.25%といった大人しいものだ。それにテスト開始時と終了時を除く、実際に負荷が続くフルロード時は0.01~0.02Vほどの微細な変動しかなかった。負荷をかけ続ける真っ最中において、ほぼ一定の電圧値を維持できる信頼性は特筆すべきだろう。
次もグラフィックスカードに負荷をかけた際の挙動を見ることができる、「Cinebench 2024」が搭載するGPUテストを実行した。テスト項目は30分間連続でテストを実行する「Minimum Test Duration:30 minutes」を選択している。
ちなみにテスト中の消費電力は、今回の検証において最も小さい最大354W。負荷率35%ほどという軽めの負荷がかかった場合、どのような挙動を示すのか見ていこう。
絶え間なく上下に変動を繰り返す忙しいグラフになっているのは、短いスパンのテストが繰り返し実行されているため。負荷かかかってすぐアイドル時に近い状態に戻る、という動きを繰り返している。もっとも全体的な変動幅はかなり限定的で、上振れは0.5%、下振れに至っては0.1%未満と、ほとんど一定の数値を示していた。強めの負荷がかかるシチュエーションだけでなく、軽めの負荷であっても安定した挙動は共通のようだ。