エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1488
2024.12.23 更新
文:編集部 Tawashi/撮影:pepe
MSI「MAG 276CXF」 実勢売価税込32,800円前後(2024年12月現在) 製品情報(MSI) |
現在、秋葉原のみならず全国的にゲーミングPCが売れている。某大手BTOブランドの担当者は「間違いなく今年一番の売れ行き」と語っているほか、大手パーツショップによる自作PCの組み込みサービスの最短納期は、すでに来年の2025年の2月だという。理由は2025年2月28日に発売が予定されているカプコン「モンスターハンターワイルズ」の推奨スペックが思いのほか高く、急激にPC需要が高まっているため。そのためゲーミングPCが、まさに飛ぶように売れているわけだが、そうなると同時に購入を検討したいのがゲーミング液晶ディスプレイだろう。今回紹介する「MAG 276CXF」は、そんなハンターにもオススメの1台だ。
その最大のセールスポイントは、人間の視野に近いとされる曲率1,500Rを採用する湾曲ディスプレイでありながら、高速リフレッシュレートに対応するところだ。現在、市場では多数の湾曲ディスプレイが販売されているが、その中でもトップクラスとなるリフレッシュレート280Hzを実現してる。いわば湾曲ディスプレイの「没入感」とゲーミングディスプレイの「高速描画」をいいとこ取りした製品となっている。
それを可能としたのが、高コントラストと高速応答を両立したRAPID VAパネルの存在だ。従来VAパネルの弱点とされていた駆動速度を4倍に高め、eスポーツの競技シーンでプロ選手たちの多くが愛用しているとされる応答速度0.5ms(GTG、最小値)に対応している。さらに、VAパネル強みである4,000:1の高いコントラスト比により、引き締まった黒を表現可能。夜や暗闇のシーンでは臨場感アップするとともに、残像感の少ないクリアな映像でゲームを楽しむことができる。
解像度は、ゲーマー向けでは定番のフルHD(1,920×1,080)。PCとの接続はリフレッシュレート280Hz(DisplayPort接続時)に対応し滑らかな画面表示が可能。PlayStation 5やXbox Series X/Sといったコンシューマゲーム機でも、フルHD/120Hzのリフレッシュレート(HDMI接続時)での表示できる。PCには及ばないものの、ゲーム機のポテンシャルを最大限引き出すことができるという点でも「MAG 276CXF」がゲーマーにオススメなのがお分かりだろう。
1秒間の描画が60回と280回では、映像の滑らかさに劇的な違いがでる |
そのほかのスペックを確認しておくと、黒つぶれや明るいシーンで白飛びのない現実に近い描写ができるHDR(ハイダイナミックレンジ)をサポート。ティアリングやスタッタリングを抑える「Adaptive Sync」、画面のチラつきを抑え長時間の使用でも疲労を軽減する「アンチフリッカー機能」、露出を抑えながら暗部を持ち上げ視認性を高める「ナイトビジョン」、表示しているシーンに合わせて自動的に明るさ・コントラスト・彩度を調整する「AI Vision」、ブルーライトを低減する「ブルーライトカット機能」を備える。このうち、リフレッシュレートの違いと「ナイトビジョン」「AI Vision」については後半セッションで動画検証を行っている。
輝度は300cd/㎡で、最大表示色約10億7,300万色、色域はデジタルシネマ向けのDCI-P3を78%、一般的なデジタルデバイスで広く使用されるsRGBを94%カバー。インターフェイスはHDMI 2.0b×2、DisplayPort 1.4a×1、ヘッドホン出力×1を装備。電源は内蔵タイプのため取り回しは良い。なお、本機はAmazon専売のため配送や持ち帰りの心配は不要だ。