エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1495
2025.01.13 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
テストセッションのラストは「Cinebench 2024:10 minutes」実行時の消費電力とCPU温度をチェックしていこう。なおNon-KモデルについてはPL1動作時とPL2動作時の最高値をそれぞれ取得している。
アイドル時の消費電力はいずれのCPUでも60W強で、ハイエンドグラフィックスカードを搭載しているシステムとしては優秀な結果。また「Cinebench 2024:10 minutes」実行時は、PL2動作時はCore Ultra 7 265で約260W、Core Ultra 5 245で約190Wまで上昇するが、PL1動作時はいずれも130W台まで低下する。Core Ultra 7 265Kと比較すると160W、Core i7-14700との比較でも10W以上低く、Core Ultra 200SシリーズのNon-Kモデルの省電力性が光る結果になった。
またCPU温度はPL2動作時でもCore Ultra 7 265で最高62℃、Core Ultra 5 245では最高58℃、PL1動作時はいずれも50℃に達することはなく、発熱もかなり抑えられている。今回は360mmラジエーターを採用するオールインワン型水冷ユニットを使用しているが、ファンの回転数は約60%の1,000rpm前後までしか上がっていなかった。これだけ発熱が少なければ、ロープロファイルの空冷クーラーでも冷却性能が不足することはないだろう。
今回はIntelから新たに登場したCore Ultra 200SシリーズのNon-Kモデルを検証してきた。さすがにKモデルであるCore Ultra 7 265Kとは差があるものの、レンダリング系のベンチマークでは、Core Ultra 5 245でも先代のハイエンドCore i7-14700とほぼ同等、Core Ultra 7 265なら大きく上回り、クリエイティブな作業も十分にこなすことができる。
さらにシングルスレッド性能や「PCMark 10」のスコアも優秀で、Non-Kモデルがメインターゲットにしているオフィスアプリケーションでも力を発揮してくれる。また消費電力も控えめで、低発熱なことから、高性能なCPUクーラーや大容量電源ユニットの搭載が難しいスリムPCなど、小型PCとの組み合わせにもおすすめだ。
ただし、ゲームでは先代モデルCore i7-14700の後塵を拝するシーンが多いのは気になるところ。Intelでは、現在Core Ultra 200Sシリーズのゲーム性能改善に取り組んでいるということなので、こちらの成果に期待したい。