エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1502
2025.02.01 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
ASUS「TUF GAMING B860-PLUS WIFI」 市場想定売価税込40,980円(2025年1月14日発売) 製品情報(ASUS) |
昨今ハイエンドモデルを筆頭にマザーボード価格の高騰が著しい。それだけに待っていた人も多かったであろう、ミドルレンジ向けの新チップセット「Intel B860」を搭載するマザーボードが1月半ばより続々と登場している。
今回その中から取り上げるのは、優れた耐久性と高水準にバランスのとれた機能で歴代人気になっている、TUF Gamingシリーズの最新作「TUF GAMING B860-PLUS WIFI」だ。前世代における屈指の売れ筋モデルとして評価が高かった「TUF GAMING B760-PLUS WIFI」の後継にあたる製品でもある。
人気シリーズの最新作「TUF GAMING B860-PLUS WIFI」。前世代でセールス的にも成功した「TUF GAMING B760-PLUS WIFI」の後継モデルだ |
Intel B860は新プラットフォームにおける中堅チップという立ち位置だが、チップセットとしての仕様はIntel B760から劇的に変わったわけではない。しかし「TUF GAMING B860-PLUS WIFI」を前世代の「TUF GAMING B760-PLUS WIFI」と比べて見ると、意外にも様々な分野でアップグレードを果たしていることに気付かされる。
まずマザーボードの信頼性を左右する電源回路は、80A対応Power Stage(DrMOS)を採用する12+1+2+1フェーズ構成に増強(前世代は12+1フェーズDrMOS)。ヒートシンクも大型化したほか、触っただけで違いが分かるほど質感も高められている。より一層の安定した動作と冷却面の強化が期待できそうだ。
電源回路が増強され、冷却を担うヒートシンクも大型化。同じ部位を比べても分厚さが違い、放熱面積も拡張されていることが分かる |
そしてメモリスロットは最大8,666MHzに対応、前世代(最大7,200MHz)に比べワンランク上のオーバークロックメモリを運用可能になった。さらにチップセットの進化により、PCI Express 5.0(x4)対応のM.2スロットを搭載(前世代はPCI Express 4.0対応)する点もトピック。そのM.2スロットはヒートシンクこそネジ留め式だが、ワンプッシュでSSDを脱着できる「M.2 Q-Latch」が新たに導入されている。
また、同じくPCI Express 5.0に対応する拡張スロットには、やはりワンプッシュでグラフィックスカードを脱着できるクイックリリース機構の「PCIe Slot Q-Release」を採用。最新世代のマザーボードらしく、利便性を向上させる便利ギミックが複数盛り込まれているのは注目すべき要素だろう。
新旧モデルでポート数の違いが一目瞭然。新たに導入された便利ギミックなど、最新世代の注目要素が多い |
さらにリアインターフェイスも目立つ強化ポイント。USBポート数が増加したほか、ネットワークは2.5ギガビット有線LANに加えて、新たにワイヤレスが最新のWi-Fi 7に対応した。そのWi-Fi用アンテナにもワンプッシュで装着が完了する「Q-Antenna」が採用されるなど、スペックや機能の強化に留まらず扱いやすさが大きく向上している。
TUF Gamingシリーズのロゴが大きくデザインされたパッケージ。裏面には各種スロットなどの拡張性、インターフェイスなどの基本仕様が網羅されていた |