エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1511
2025.02.26 更新
文:編集部 Tawashi/撮影:pepe
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MSI「MPG 325CQRXF」 実勢売価税込69,800円前後(2025年2月現在) 製品情報(MSI) |
多数の液晶ディスプレイを扱うMSIだが、今回取り上げるのはゲーミング向けMPGシリーズの31.5型湾曲パネル採用モデル「MPG 325CQRXF」。最大の特徴は、MSIの湾曲液晶ディスプレイとしては最大の曲率を誇る1,000Rに対応する点だ。
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改めて曲率1,000Rのメリットを確認しておこう。人間の視野は平らではなく、1,000Rのカーブを描いているとされる。視界から入る情報は常に1,000Rのカーブ内となるため、特に大画面フラット液晶ディスプレイを使用した場合、画面全体が視界に収まらない。湾曲率1,000Rのディスプレイは人間の視野とほぼ同じで極めて高い没入感を得られると同時に、最も快適に使用できる曲率とされる。
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その結果、FPSやグラフィカルなRPG、レースなど様々なゲームが高い臨場感でプレイが可能になる。また、画面中央と画面端との視線移動距離が縮まることで、少ない視線移動で画面全体の情報が把握しやすく、長時間使用する場合でも眼精疲労が蓄積されにくいという利点もある。実際、秋葉原のパソコンショップ店員数名に話を聞いたところ、まもなく発売されるカプコン「モンスターハンターワイルズ」はもちろん、ロングセラータイトルである「ファイナルファンタジーXIV」などのRPGにはピッタリという声が多かった。
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さらに、ゲーミング液晶ディスプレイとして外せないセールスポイントが、高コントラストと高速応答を両立したRAPID VAパネル採用による280Hz対応の高リフレッシュレートだ。多数の湾曲ディスプレイの中でもトップクラスの高速描画は「Apex Legends」や「VALORANT」「フォートナイト」といったFPS(またはTPS)系タイトルを楽しむユーザーにとって大きなアドバンテージとなる。
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曲率やリフレッシュレート以外のスペックや機能も確認しておこう。解像度は、フルHDの約1.8倍となるWQHD(2,560×1,440ドット)。大きな表示領域を活かし、複数の資料を並べたり表計算ソフトで一度に多くの情報を並べて表示するなどオフィスワークや動画編集といったシーンでの活躍も期待できる。
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PCとの接続は、前述の通りリフレッシュレート280Hz(DisplayPort接続時)に対応。PlayStation 5やXbox Series X/Sといったコンシューマゲーム機でも、最大1440p/120Hzのリフレッシュレート(HDMI接続時)で表示ができ、PC以外のゲーム機でもポテンシャルを最大限引き出すことが可能だ。
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そのほか、最大表示色は約10億7,300万色に対応。色域はデジタルシネマ向けのDCI-P3を約96%、一般的なデジタルデバイスで広く使用されるsRGBは99%カバーしている。ピーク時の最大輝度は350cd/㎡で、肉眼での見え方に近いリアルな表示が可能なDisplayHDR 400規格をサポートする。
また、ティアリングやスタッタリングを抑える「Adaptive Sync」、画面のチラつきを抑え長時間の使用でも疲労を軽減する「アンチフリッカー機能」、露出を抑えながら暗部を持ち上げ視認性を高める「ナイトビジョン」、表示しているシーンに合わせて自動的に明るさ・コントラスト・彩度を調整する「AI Vision」、ブルーライトを低減する「ブルーライトカット機能」を備える。このうち、リフレッシュレートの違いと「ナイトビジョン」「AI Vision」については後半セッションで動画検証を行っている。
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MSI製ディスプレイの上位モデルではお馴染みのUSBデバイスをPCで共有できる「KVMスイッチ」機能は本機でもサポート。USB Type-C DP Alt mode、USB、Type-C Power Deliveryに対応することで、映像の入力信号を切り替えて、液晶本体に接続した一組のキーボードやマウスなど最大2つまでのUSBデバイスを共有することができる。デスクトップPCでの作業はもちろん、外出先の作業環境であるノートPC・タブレットを家で使用するといった場合でも、使い慣れたキーボードやマウスを「MPG 325CQRXF」で共有することが可能だ。
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