「Z77 OC Formula」の動作をチェック
画像での確認が終わったところで、ここからは実際に「Z77 OC Formula」を動作させてそのパフォーマンスをじっくりと堪能していこう。なお検証用のCPUはIvy BridgeのフラグシップモデルCore i7-3770Kを用意し、セッション後半では当然CPUのオーバークロックも試してみることにした。
UEFIのオーバークロック機能をチェックする
「Z77 OC Formula」のUEFIには、Nick Shih氏によってチューニングされた13種類のオーバークロックプロファイルNickShih’s OC Profileがあらかじめ登録されている。簡易オーバークロック機能ながら、空冷用は最高5.00GHz、液体窒素による極冷用では5.56GHzの高クロック設定も用意されており、多くのユーザーは本機能だけでも十分事足りることだろう。
当然、各種倍率、電圧、リミット値、ロードラインキャリブレーションなどマニュアル設定も豊富に揃っており、より詳細に設定を詰めたいというニーズにもしっかりと応えてくれる。
「NickShih's OC Profile」では空冷向けオーバークロックプロファイルはStage 0(3.90GHz)からStage 11(5.00GHz)まで12種類用意される
液体窒素による極冷プロファイルは倍率53倍、BCLK105.0MHzの5.56GHz動作に設定されていた
XMPプロファイルをサポートするため、オーバークロックメモリも簡単に利用可能
メモリクロックは1066MHz~3000MHzの15段階から選択可能
「Voltage Configuration」では、CPU、メモリ、VTT、PCHなど各種電圧を設定できる。特にVTTやPCHでは、Nick Shih氏の解析によりオーバークロック時に電圧を必要とするVTT1/PCH1とあまり電圧が必要ないVTT2/PCH2を分けて設定できる
チューニングソフトウェア「FORMULA DRIVE」を確認する
「Z77 OC Formula」には、ASRock Extreme Tuning Utilityをベースに、独自ファンコントロール機能Fan-tastic Tuningやセンサー温度を確認できるMulti Thermal Sensorが追加されたFORMULA DRIVEが付属される。特にFan-tastic Tuningは温度に合わせてファンの回転数を柔軟に変更でき、オーバークロック用途だけでなく一般ユースでも非常に重宝する。
「Hardware Monitor」では、各種クロック、温度、ファンの回転数、電圧をチェックできる。「Z77 OC Formula」では詳細な電圧設定が用意されているため、オーバークロック時はこちらで設定にミスがないかチェックしておきたい |
「Fan-tastic Tuning」では、中央のグラフをマウスで操作してファンの回転数を自由に設定できる。CPUファンだけでなく、4口装備されているケースファンの回転数調整も可能なため別途ファンコンコントローラを用意する必要はない |
「Overclocking」では、その名の通りオーバークロック設定が可能。CPU倍率、BCLK、各種電圧などOS起動中に変更したい項目はほぼすべて網羅されている |
「OC DNA」では、UEFIに登録しているオーバークロック設定のセーブ/ロードが可能。今後は様々なオーバークロック設定の配布サービスなどにも期待したい |
「IES」では、CPUの負荷に合わせてフェーズを切り替えるIntelligent Energy Saver機能の有効/無効が設定可能。ギリギリまでオーバークロック設定を詰める場合は無効にしておこう
「Z77 OC Formula」では、一般的な「CPU Temperture」「M/B Temperature」以外に13個の温度センサーが装備されているが、「Multi Thermal Sensor」ではそのすべてを一括監視することができる |
ASRockではもはやお馴染みの「XFast RAM」も用意されている |