今回のテーマは、ズバリミドルレンジのグラフィックスカード。なるほどハイエンドモデルの凄まじいパフォーマンスは魅力的なものの、ほとんどのユーザーにとっては過剰、あるいは高嶺の花といえる存在だ。そこで多くの自作派にとって現実的な選択肢になり得るミドルレンジクラスから、パフォーマンスに優れるSAPPHIRE TECHNOLOGY LIMITED(本社:香港)製の「VAPOR-X HD7770 GHZ EDITION 1G GDDR5 PCI-E DVI-I/DVI-D/HDMI/DP OC」(型番:SAHD777-1GD5VPXR0/11201-05-40G)をチョイス。ほどよい環境を愛するミドルユーザーを勝手に代表し、株式会社アスク(本社:東京都千代田区)の協力のもと、その実力を試してみることにした。 |
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AMD Radeon HD 7770搭載グラフィックスカード
「VAPOR-X HD7770 GHZ EDITION 1G GDDR5 PCI-E DVI-I/DVI-D/HDMI/DP OC」(型番:SAHD777-1GD5VPXR0/11201-05-40G)
実勢価格14,000円前後
製品情報(SAPPHIRE TECHNOLOGY LIMITED) |
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|狙うはミドルの“ど真ん中”。コスパよしのHD 7770は模範解答か
仕事にしか使わない、使い道はブラウジングだけ・・・そういったPCならCPU内蔵グラフィックスで十分だが、グラフィックスカード選びに頭を悩ませる主要なエッセンスはPCゲームの存在だ。しかしそれついては、できるだけ良好な描画品質でプレイしたいが最先端モデルへの投資までは無理、という人も多いハズ。
そこで正解になってきそうなのが今回のテーマでもあるミドルレンジのグラフィックスカード、その中でも“ミドルど真ん中”にあたるAMD Radeon HD 7770はちょうどよい選択肢だ。リファレンスで1GHzをマークするコアクロックや、80Wに抑えられた低い消費電力など魅力的な点も多く、1万円台前半の実売価格が何よりありがたい。手頃で無難、まさにHD 7770はミドルユーザーを満足させる要素をいくつも兼ね備えているといえる。
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「VAPOR-X」クーラーを搭載するオーバークロックモデル「VAPOR-X HD7770」。“ミドルど真ん中”の中から少しでも上のパフォーマンスを、という向きには最適だ |
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|“ベイパーチャンバー”採用クーラーを装備する高冷却モデル「VAPOR-X HD7770」
そこで登場するのが、今回俎上に載っている「VAPOR-X HD7770 GHZ EDITION 1G GDDR5 PCI-E DVI-I/DVI-D/HDMI/DP OC」(以下:「VAPOR-X HD7770」)。
数あるAMD Radeon HD 7770グラフィックスカードの中でも、パフォーマンスモデルに位置付けられるオーバークロック仕様の製品だ。コアクロック1,100MHz(リファレンス:1,000MHz)、メモリクロック5.200MHz(リファレンス:4,500MHz)にスペックが引き上げられ、リファレンスモデルに対し性能面で優位に立つ。できるだけパフォーマンスに優れたミドルレンジを、という注文には最適なグラフィックスカードといえるだろう。
そしてそのスペックアップを下支えしているのが、製品名にも冠せさられている「VAPOR-X」クーラーの存在だ。“ベイパーチャンバー”を採用するSAPPHIRE自慢のオリジナルクーラーで、リファレンスクーラーに比較してGPU温度を15℃以上低下させつつ、ノイズレベルを25dbA以下に抑えている。静粛な動作音も嬉しいポイントながら、何やらメーカーチューンを超えた“無理”もききそうな予感のするクーラーだ。
そのほか、出力インターフェイスはDualLink DVI-I×1、DVI-D×1、HDMI×1、DisplayPort×1を備え、PCI Express補助電源は6pin×1構成。メモリバス幅は128bitで、実装するビデオメモリはGDDR5 1,024MBとなっている。
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