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2009年2月11日
エルピーダ、まもなく日・台半導体DRAM連合誕生か?一部報道も即日否定 |
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日々情報が更新される半導体メーカー・エルピーダメモリ株式会社(以下・エルピーダ)とその周辺動向。
昨日はこれまで噂されていたエルピーダとの提携交渉渦中の1社である台湾ProMOSテクノロジーズの経営状態悪化をお伝えしたばかりだが、2月11日付日本経済新聞朝刊で、「エルピーダ、台湾の半導体大手との経営統合で合意」の記事が掲載された。
一方エルピーダ側は休日返上で11日、「日本経済新聞による報道について」と題し、「そのような事実はなく、現時点では何も決定していない」とのプレスリリースを発表した。
このように、報道がなされた即日、それも内容を否定するリリースが発表されたのは2月4日の公的資金申請検討報道に続くもので、2月に入ってからは異例とも言える2回目の即日否定発表となった。
本日の
日本経済新聞の内容を見ると、「台湾の半導体メーカー3社と経営統合することで大筋合意した」とされ、半導体市況の悪化から規模の拡大で生き残りを目指し、統合で生まれる新会社は台湾当局から金融支援を得て財政基盤を強化し、エルピーダも日本の公的資金を活用して日台が公的資金を投入する異例の展開になるとしている。
またエルピーダの坂本幸雄社長は11日に訪台しており、なんらかの進展および発表がなされるとみられている。
これまでお伝えした経緯をおさらいすると、2009年1月21日にエルピーダは台湾・ProMOSテクノロジーズ、パワーチップセミコンダクター、レックスチップ・エレクトロニクスの3社と経営統合に関する交渉が進められている事が明らかになっていた。
エルピーダは半導体メモリーの世界第3位のメーカー。世界的景気後退による需要の急激な低下により、業績が悪化し、前述通り公的資金の申請検討を行いつつ、台湾半導体メーカーとの経営統合を模索しているとされている。またこの日台連合企業が誕生すれば、韓国のサムスン電子に次ぐ世界第2位に浮上する事となる。
ちなみに経営統合の交渉相手とされる3社のうち、パワーチップセミコンダクター(PSC・Powerchip Semiconductor Corp)=力晶半導体は、自作市場でお馴染みのブランドUMAXのCastorシリーズ等で採用されているDRAMメーカーで、世界第7位の半導体DRAMメーカーとなる。
2009年1月23日、半導体メモリDRAMで世界第5位のドイツQimondaの経営破綻から始まり、世界規模のDRAM業界再編が進められる中、現時点の台風の目となっているのは日本のエルピーダメモリである事は事実で、今後の動向に注目が集まっている。 |
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