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2009年3月7日
「Taiwan Memory Co.」設立、台湾当局側が選ぶのはエルピーダ?Micron? |
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これまで半導体メーカー・エルピーダメモリ株式会社(本社・東京都中央区 以下・エルピーダ)周辺の動向をお伝えしてきたが、2009年3月5日に台湾当局から発表された再編計画により、新たな資本増強が迫られる立場となった。ただし、、、
5日付けで発表された内容をまとめると、兼ねてから業績悪化が深刻な台湾半導体メーカーに対する再編計画を進めてきた台湾当局は、当局主導で向こう6ヶ月以内に「Taiwan Memory Co.」(TMC)を設立統合し、ここへ新たにエルピーダメモリまたはMicron Technology,Inc(本社アメリカ・アイダホ州)いずれかとの資本・業務提携を結ぶとしており、仮に提携先をエルピーダメモリに選んだ場合、TMC側からの資本増強を強いられる事となる。なお資本・業務提携先は3ヶ月以内に決定させるとしている。
TMCは台湾のパソコン用半導体生産メーカー6社が対象となっており、そのうちの3社はすでにエルピーダと連合を組んでいる力晶半導体パワーチップセミコンダクター(PSC・Powerchip Semiconductor Corp)、ProMOSテクノロジーズ、レックスチップ・エレクトロニクスで、前回お伝えした通り、力晶半導体は日本の自作市場でもお馴染みのUMAXメモリ搭載のチップメーカー。
エルピーダのお家事情も既報通りの状況に陥っている現在、一部報道によると、たとえ提携先に選ばれたとしても新会社が設立される6ヶ月の間に資金繰りが行き詰まるのではないかとの懸念に対して、現在の財務状況でそれはありえないとし、これを完全に否定している。
なおMicronが提携先に選ばれた場合、2社が新会社に参加するとされており、その1社とされるのは南亜科技こと台湾Nanya Technology Corporation,NTCとなる。
いずれにせよ、ここに登場してくる半導体メーカーの数の多さ、またその知名度等から推し量られるのは、深刻な半導体メーカーの混沌とした状況であり、6ヶ月以内という時限が設けられた事で、2009年Q3期間までにはなんらかの決着がつくものと思われる。
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