エルピーダメモリ株式会社(本社・東京都中央区)は、2009年4月27日月曜日付けプレスリリースで、2009年3月期(2008年4月1日〜2009年3月31日)の連結業績の見込みを発表した。
■出荷ビット前期比90%増なるも、平均販売価格前期比52%大幅下落
本日(27日)付けで発表された2009年3月期の連結業績見込み値。確定値は5月12日予定とされているが、非常に厳しい数字となっている。
発表された概要によると、2007年初頭より続くPC向けDRAM価格市場の供給過剰に加え、世界的景気後退が重なり、需要減退の影響を受けて2009年3月期も続落、主要製品のスポット価格(1GビットDDR2 SDRAM)は、1年で半値以下となっている。 これを受け、エルピーダ側ではコスト削減、広島工場および台湾DRAM生産合弁会社であるRexchip Electronics Corporationにおける65ナノプロセスへの生産シフトを急ぎ、後述する役員および従業員の給与削減を含む人件費の見直し等を行うも、製品価格の下落率が予想を上回るものとなり、当期は大幅な赤字計上を余儀なくされた。
詳細を見ると、2009年3月期の売上高は前年比19%減の約3,300億円となる見込みとしている。これは、プロセスの微細化による生産チップ数増加と売上シェア拡大によりエルピーダグループの出荷ビットは、前期比90%増となるも、製品価格の下落により平均販売価格は前期比52%の大幅下落、また円高推移による影響が大きく影響する事となった。
また営業損失は約1,500億円、経常損失は持分法損失の計上等により約1,700億円となる見込みで、さらに特別損失として独占禁止法に関する損失約80億円の計上等を踏まえ、当期純損失は約1,800億円となる見通しだ。
エルピーダメモリ株式会社は、2009年4月1日Taiwan Memory Company (TMC) との技術協力を発表、また2009年4月23日には経営幹部の減俸を発表し、代表取締役社長兼CEOの坂本幸雄氏の50%大幅減俸を始め、常勤取締役が10%、執行役員が5%で、減俸期間は次月黒字化までとされている。 |