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[業界動向] INDILINXの噂。SATA3.0(6Gbps)I/FのSSDの現状
[業界動向] INDILINXの噂。SATA3.0(6Gbps)I/FのSSDの現状
2009年12月13日日曜更新
現行SATA2.0(3Gbps)の次世代規格で約2倍の最大転送速度となるSATA3.0(6Gbps)対応マザーボードが徐々にリリースされはじめ、それに対応するパーツもちらほら店頭に並ぶようになった。気の早い話ながら、2010年の今頃はたくさんのSATA3.0製品が幅をきかせることになるだろう。
SATA3.0によって大きな恩恵を受ける事になるのは、もちろん大容量のデータ転送を行うストレージ関連となる。その中でも最大の“気になり所”はやはりSSDだろう。
■MicronのSATA3.0インターフェイスSSD発表からの波紋
Micron Technology「RealSSD C300」
2009年12月2日、
Micron Technology(本社:アメリカ・アイダホ州)
は、SATA3.0接続の34nmプロセス製造MLC NANDフラッシュメモリを搭載するSSD
「RealSSD C300」シリーズ
を正式に発表し、2010年Q1にも量産を開始される事が分かっている。ちなみに搭載コントローラーは
Marvell Technology(本社:アメリカ・カリフォルニア州)
のようで、目下、一刻も早い市場への投入が待たれる注目の製品と言える。
一方、このリリースが出た2日後の12月4日、テクノロジーニュース系の
「DAILY TECH」
(
http://www.dailytech.com/
)が、
INDILINX(本拠地:韓国/HQ:アメリカ)
に関して少々気になる情報を流し、一部業界内では話題となった。
■INDILINX次期モデル「Jetstream」開発遅延に関する噂
OCZ Vertexシリーズ。初期モデルはファームウェアのアップデートにより劇的な速さに生まれ変わった
INDILINXと言えば、比較的転送速度の速いSSDに搭載されたコントローラーとして認知され、国内で入手できる多くのSSDに搭載されている事はご存知の通り。特に
OCZ Technology(本社:アメリカ・カリフォルニア州)
からリリースされた
「Vertex Series」
は多くの注目を集めたSSDとして今年度前半の市場をリードした事は記憶に新しい。さて、話題をSATA3.0(6Gbps)に話を戻すことにしよう。
前出「DAILY TECH」は、INDILINXのコントローラーで知られる
「Bare foot」
に続く次期モデル
「Jetstream」
の開発に若干の遅延が出ているのではないかと伝えている。「Jetstream」は、ホストインターフェイスSATA3.0(6Gbps)に対応する65nmプロセスのコントローラーで、サポートスペックはMLCタイプで最大読込500MB/sec、最大書込400MB/sec、SLCタイプで同540MB/sec、450MB/secの転送速度、さらにIOPSは最大80,000/50,000(4K ランダムリード/ライト)とされている。
「DAILY TECH」はこの「Jetstream」開発遅延により、生産は2010年のQ2以降ではないかと予想している。つまり、INDILINX社製コントローラー搭載のSATA3.0(6Gbps)モデルは、来年春以降のリリースとなり、Micronをはじめとする数社から出遅れてしまう事になる。
■INDILINXの開発に遅延は確認できず。すべては予定通り
多くの人気SSDに搭載されているINDILINX社製コントローラーチップ
OCZ Technologyは年明け早々開幕する「CES」において、新型コントローラー搭載SSDを発表する事は
以前お伝えしているが
、このモデルには
SandForce社製(本社:アメリカ・カリフォルニア)
のコントローラーが搭載される事が決定している(掲載当時はSATA2.0とされていたが、SATA3.0の可能性もある)。その結果この発表を期に、OCZがまるでINDILINX社に三行半を突きつけたかのような論調まで飛び出してしまった。これまで絶大なる信頼性を獲得し、OCZのSSDの認知度を上げた立役者であっただけに、一部その解釈は理解できるが、実際のところそうではないらしい。
「
台湾発情報筋
」でもお伝えしているが、これについてOCZ Technologyに直接状況を聞いたところ、SandForce社製コントローラーをチョイスした事と、INDILINX社の次期コントローラー開発遅延の噂の因果関係は無く、あくまでスケジュール通りの選択であるらしい。これに付け加えると、OCZ Technologyでは、2010年度よりSandForceをハイエンドクラスに置き、INDILINXをメインストリーム、さらに
J-Micron Technology Corporation(本社:台湾)
をエントリークラスとして3つのクラスを設け、それぞれを展開させて行くと明言している。
最後にINDILINXのSATA3.0対応コントローラーチップ開発遅延の噂については、同社の“Confidential”なProduct Roadmapを確認する限り、現状スケジュール通りに進められている事が分かる。確かにこのロードマップを見る限りで遅延の事実は無く、すべてが予定通りではあるものの、ライバル他社の動向からは、少々のんびりした印象のスケジューリングという感はある。どうやらこれが災いして、“世の中的遅延(出遅れ)”と解釈されてしまっているというのが真相のようだ。
ともあれ、世界的に信頼性の高いINDILINX社製コントローラーも間違いなく2010年に市場へ投入され、SATA3.0(6Gbps)インターフェイスを持つSSDの選択肢が増える事になる。
TEXT:G&D matrix 松枝 清顕
OCZ Technology
http://www.ocztechnology.com/
SandForce
http://www.sandforce.com/
Micron Technology
http://www.micron.com/
Marvell Technology
http://www.marvell.com/
J-Micron Technology Corporation
http://www.jmicron.com/
DAILY TECH
http://www.dailytech.com/
■
[新製品] OCZ Technology、SandForce製コントローラーをメインストリーム向けSSDに採用(2009/11/11)
http://www.gdm.or.jp/pressrelease/200911a/11_02.html
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Micron Technology「RealSSD C300」に搭載されるMarvell Technology製コントローラー
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