NVIDIA Corporation(本社:アメリカ・カリフォルニア州)は日本時間2012年3月22日22時00分、28nmプロセスを採用した「Kepler」ことハイエンド向け新GPU「GeForce GTX 680」を発表した。
■新アーキテクチャによりワットパフォーマンスが大幅に向上した「GTX 680」
開発コードネーム「Kepler」こと、NVIDIAハイエンド向けGPU「GeForce GTX 680」(以下、GTX 680)が登場した。NVIDIA製GPUとしては初めて28nmプロセスを採用し、PCI-Express3.0(Gen3)に対応する。
「Kepler」では、「Fermi」の弱点である発熱と消費電力を大幅に改善するためアーキテクチャを刷新。先代の「GTX 580」では32基のCUDAコアで構成されるStreaming multiprocessor(SM)方式を採用していたが、「GTX 680」では192基のCUDAコアで構成するSMX方式へと変更されている。これによりワットパフォーマンスは「GTX 580」から約2倍と大幅に向上しているのが特徴。ちなみに「GTX 680」のTDPは195Wで「GTX 580」の244Wから大幅に下がり、PCIe外部電源はハイエンドとしておとなしい6+6pinへと変更されている。
また注目のトピックとしてGPUを動的にオーバークロックする「GPU Boost」がある。これはIntel「Turbo Boost」やAMD「Turbo CORE」のGPU版ともいえる機能で、TDPに余裕がある場合にGPUコアを自動的にオーバークロックしてパフォーマンスを向上する。そのため「GTX 680」では標準動作クロックであるBase Clock 1,006MHzとオーバークロック動作時のBoost Clock 1,058MHzの2種類のクロックが設定されている。なおBoost Clockはあくまでも目安となる数値で、TDPに余裕があるアプリケーションでは更に高いクロックで動作する。
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TDPに余裕がある場合、動的にGPUクロックを向上する「GPU Boost」 |
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またリファレンスカードの映像出力は、DVI-I×2、HDMI×1、DisplayPort×1で4画面同時出力に対応。冷却クーラーは2スロット占有タイプで、NVIDIAによればAMDの「Radeon HD 7970」より大幅に静音化されているとのこと。
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