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 Home >エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.116 Cooler Masterゲーミングブランドの自信作「Quick Fire Rapid」
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ゲーミングキーボードの基本的要件となる同時押し機能

 「Quick Fire Rapid」シリーズをはじめ、数々のゲーミングキーボードが掲げるのが同時押しできるキー数の多さだ。斜め移動しながら複数のキーでスキルを使用したり、同時にアイテムウインドウを開いたり、、、などなど、ゲーム内では日常的に複数のキーを高速で入力する場面が登場する。そこでキーボード側がユーザーの入力を正確に反映できないようではゲーミングに適したキーボードとは言えない。そこで重要になってくるのが、高速入力時の追従性と同時押しできるキー数というわけだ。



目で見て分かる同時押し機能
「Quick Fire Rapid」の入力特性を探る

 「Quick Fire Rapid」シリーズはPS/2接続時に全キーの無制限な同時押し「Nキーロールオーバー」に対応するのが特徴だが、実際の同時押しのタイミングではどのように入力を認識しているのかを、同時押し検証ソフト「PassMark KeyboardTest」を使って確認していこう。
 このソフトはキーボードのスキャンコードを解析し、キーが押されたときに送信される「メイクコード」と、離れたときに送信される「ブレイクコード」を正確に読み取ることができる。どのタイミングでどのキーが離れたかを表示してくれるため、同時押しのテストにはうってつけだ。
 なお、このソフトの特性として「PrintScreen」キーなど一部の機能キーは押しても表示されないため、その点をご理解いただいた上で参考にして欲しい。なお画面上の表示は赤が入力中のキー、緑は指が離れたと認識されているキーとなる。

Quick Fire Rapid
USB接続時の様子。実際には「PrintScreen」キーを含めて8キーを押し続けているが、USBの限界である6キーを超えたところから入力した順番にキーが抜けていく。前述の通り押しているはずの「PrintScreen」キーは表示されていない

Quick Fire Rapid
付属のPS/2変換アダプタを装着した場合。謳い文句通りに手を置いた部分すべてが認識されている。基本的にどこをどう押しても問題のない状態だ。指の数の関係上押せるキーには限りがあるが、「いつどのキーをどのように」押しても大丈夫という安心感こそが重要かもしれない

 PS/2接続時の場合は予想通りだが、ここでチェックしておきたいのはUSB接続時の挙動。きちんと入力した順番を認識し、規定の6キーを超えた場合は最初に入力したキーから順番に抜けていく仕様になっているのが確認できた。一般的なキーボードの場合は6キーに指が乗っているとそれ以降の入力を受け付けない、いわゆる「ゴースト現象」が起こる場合があるが、「Quick Fire Rapid」シリーズはそれにきちんと対処できているようだ。
 加えて同シリーズは1,000Hzの高速なレポートレートでデータ転送を行なっているため、高速入力時でもさほどPS/2接続時と変わらない感覚で使用できるだろう。



高水準にまとまった「Quick Fire Rapid」シリーズ
激戦区の中でも一定の存在感は期待できる


 ここまで「Quick Fire Rapid」シリーズの快適な使用感や充実した機能に触れてきた。結論としては、ゲームのみならず快適な打鍵感を生かして普段使いでも活躍できる優秀な製品だった。
 だが市場に目を向ければ、Cherry MXスイッチを採用したキーボードは様々なメーカーから発売されており、この「戦場」においては「Quick Fire Rapid」シリーズは後発であることは否めない。
 しかし通常ならば現行のモデルに埋もれてしまう心配をするところだが、同シリーズは埋込式のインジケータや取り回しの有利な脱着ケーブルなど、後発である立場を生かして各メーカーの“イイトコどり”ができる余裕がある。
 必要な機能はしっかり押さえており、なおかつ高級感も備えた「Quick Fire Rapid」シリーズは初心者からヘビーユーザーまで広くオススメできるキーボードであることは間違いない。目の肥えたファンの待つ激戦区で同シリーズがどのような立場を築けるのか、市場の判断が待たれるところだ。

協力:Cooler Master co., Ltd.
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Quick Fire Rapid
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