|「ENERGY SAVING」機能の効果をチェックする
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「ENERGY SAVING」機能はASRock製ユーティリティ「F-STREAM TUNING」に統合されている |
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最近のハイエンドマザーボードでは、電源フェーズを増やすことで高負荷時でも安定した電源供給を実現し、安定性を確保している。しかしフェーズ数の増加に伴い実装パーツが増えるため、消費電力も上昇してしまうデメリットがある。そこでASRock製マザーボードでは、CPUの負荷に応じて電源フェーズを調整する「ENERGY SAVING」機能を搭載。消費電力を抑えつつ安定した電源供給が行えるように工夫されている。
そこで今回は、OCCT 4.2.0を使って「ENERGY SAVING」機能により、どの程度消費電力が削減できるのかチェックしてみることにした。なおアイドル時は10分間放置した中で最も低い値、高負荷時は「OCCT 4.2.0」動作中で最も高い値とした。
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「ENERGY SAVING」による消費電力の違い |
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「ENERGY SAVING」機能OFFにした場合のOCCT 4.2.0の結果 |
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「ENERGY SAVING」機能ONにした場合のOCCT 4.2.0の結果 |
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「ENERGY SAVING」によって、アイドル時は2.1W、高負荷時は8.8W消費電力が削減されており、劇的ではないが確実に効果を発揮する。またOCCT 4.2.0の結果を確認すると、CPU温度が4℃下がっており、コンパクトPCでは発熱を抑えられるメリットもある。
なお今回の検証では、オーバークロックテストもすべて「ENERGY SAVING」ONの状態で行っているが、特に不安定な挙動を示すことはなかった。
|「Fatal1ty Mouse Port」でポーリングレートを自由に調整
「Fatal1ty」シリーズの特徴的な機能に、マウスのポーリングレートを調整できる「Fatal1ty Mouse Port」がある。ちなみにマウスのポーリングレートとは、マウスが1秒間にPC側へ情報を送信する回数のことで、基本的には高いほうが快適なレスポンスを得ることができる。しかし上げすぎてしまうとマウスの移動量より短い距離しか認識しない”ネガティブアクセラレーション”が発生する可能性もあり、マウスやシステムによって最適化が必要になる。
そのため「Fatal1ty Mouse Port」では、実際にマウスを操作しながらポーリングレートを125/250/500/1,000Hzの4段階で調整することができる。
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バックパネルのUSB2.0ポートのうち上部が「Fatal1ty Mouse Port」ポートとして動作する |
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実際にマウスを操作しながらポーリングレートを調整できる |
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|小型ハイエンドPCの夢を叶える「Fatal1ty Z77 Professional-M」
今回はASRock製MicroATXマザーボードのフラグシップモデル「Fatal1ty Z77 Professional-M」を検証した。8+3フェーズの電源回路やUEFIの豊富な設定により、Core i7-3770Kを使った今回のテストでは最高4.8GHz動作を達成するなど、アグレッシブなオーバークロックにも対応。スペースの制約を受けるMicroATXマザーボードでは、省略されることの多いスマートスイッチや「Dr.DeBUG」などのオーバークロック機能もしっかりと用意され、オーバークロック向けマザーボードとしての実力は非常に高い。
また「Lucid Virtu MVP」による、3Dパフォーマンスの大幅な向上に加え、マルチグラフィックスもSLI/CrossFireXの双方に対応していることから、ゲーミングPCとしてもその実力を十分に発揮してくれることだろう。
これ1枚でオーバークロックからゲームまでこなせる「Fatal1ty Z77 Professional-M」。小型かつハイエンドなPCを求めるユーザーにとっては、まさに最適な一枚となるだろう。 |