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 「エルミタ的対談」
 Home > 短期連載Vol.2 日本と台湾ではこんなに違う・エルミタ的対談「台湾自作PC事情を聞いてみる」
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2009年9月19日 G&D matrix 編集部
 前回好評だったエルミタ的対談「台湾自作PC事情を聞いてみた」、第2回は次世代ストレージとして昨年から大ブレイク中のSSDをはじめ、冷却関連パーツ、さらに台湾版秋葉原としてアジア圏内屈指の電気街・光華商場事情について某大手PCパーツメーカーでテクニカルマネージャーのポストに就くPatrick Chen(陳俊皓)氏に話を聞いた。
※第1回を見逃した方は是非一読の上、第2回をお楽しみください。
 ←第1回「台湾自作PC事情を聞いてみた」

Patrick Chen(陳俊皓)氏
・これまでに台湾の某大手メーカー3社に渡ってテクニカルマネージャーを務めてきた台湾市場の業界通。学生時代は台湾の秋葉原・光華商場のPCパーツショップでアルバイトの後、PCパーツ業界に。趣味はPC情報収集と新製品テスト等、公私ともにPC漬けの日々を送る。台湾在住。

合理的な台湾ユーザー。当然リテールクーラーを使っている?

編集部)ここまで色々なパーツの台湾自作事情を伺ってきましたが、次に冷却関連についてお聞かせください。台湾自作ユーザーは合理的な考えを持たれているようなので、CPUクーラーはリテール品をそのまま使っているんだと思いますが?
Patrick)いえ、リテールクーラーは使いません。
編集部)意外ですね(苦笑)。電源はPCケースに搭載されているから交換しないとの事でしたが、CPUクーラーに関しては違うんですか?
Patrick)リテールクーラーを使う人もいますが、多くのユーザーは自分で好きなCPUクーラーを買います。条件としてはまず冷えること。そして静かである事です。これは日本と変わらないのではないでしょうか。
編集部)なるほど。ではどんなモデルが人気でしょうか。
Patrick)台湾ユーザーは主に掲示板の評価で決める事が多いですね。日本にも掲示板があると思いますが、台湾は非常に盛んです。そこの書き込みで評価が高いモデルが売れ続けるという傾向があります。売れ筋はCoolerMasterの「Hyper 212 Plus」や「V8」のようなサイドフロータイプは人気です。
編集部)ケースに続いてCPUクーラーもCoolerMasterが人気ですか?
Patrick)はい。よく書き込みがされているメーカーです。
編集部)なるほど。日本ではサイズがかなりシェアを持っているのはご存じですか?
Patrick)もちろん。海外のレビューサイトでもよく取り上げられていますね。日本のメーカーでは珍しいと思います。ただ台湾ではサイズのクーラーがものすごく売れているというイメージはありません。
編集部)そうなんですか。その理由はなんでしょう。
Patrick)価格です。CoolerMasterのCPUクーラーよりもサイズのCPUクーラーの方が若干高く値付けされています。同じサイドフロータイプで500円価格が違うと確実に安い方を選びますよ。CoolerMasterは台湾のメーカーなので、サイズには負けられないでしょう(笑)。
編集部)特別価格なんですかねぇ。
Patrick)いやどうなんでしょうか(苦笑)。その辺はあまり詳しくないので、、、
編集部)そう言えばインテルのリテールクーラーはCoolerMasterも確か供給していましたよね?今はAVCですか?
Patrick)AVCは多いのではないでしょうか。


汎用ファンについて聞いてみる。人気メーカーは意外にも、、、

編集部)ちなみに水冷事情はどうでしょう。
Patrick)これは一部のオーバークロッカーだけじゃないでしょうか。店頭でもほとんど見ることができません。需要が無いですからね。
編集部)Thermaltakeはオールインワンモデルで未だに頑張っていますが。
Patrick)台湾で見ることはありません。Thermaltakeは台湾のメーカーですが水冷パーツは完全に海外向けというか、イメージ的な意味合いが大きいと思います。
編集部)まぁ確かに水冷は台湾というよりもヨーロッパのイメージが強いですよね。オーバークロッカーが多いって事なんでしょうか。では汎用ケースファンの需要ってあるんでしょうか?僕も台湾に行くと光華商場には立ち寄りますが、あまりケースファンって売っていないですよね?
Patrick)確かにあまり売っていません。ケースに搭載されているファンの性能が良いですからね。わざわざ買い換えるという需要が少ないと思います。
編集部)今度は付属しているから交換しないんですね。んー台湾は複雑ですねぇ。よく解らなくなってきました。
Patrick)いえ単純ですよ(笑)。台湾でも静音という概念が遅ればせながら出てきましたのでファンを交換したいユーザーも中にはいます。ただ日本のようにたくさんの種類がありません。ちなみに人気のあるメーカーはPanaflowです。
編集部)
Panaflowですか。日本では数年前にブームがありましたが、、、流体軸受けの先駆け的存在ですね。やはりそこに人気があるんですか。
Patrick)そうです。あんなに静かなファンは無いと掲示板によく書き込みがありました。
編集部)Panaflowはリテールでの出荷に厳しいメーカーですが、台湾でも買えるんですね。ちょっと意外な感じがします。
Patrick)日本の通販を使ったりしていましたよ。
編集部)海外出荷する通販あるんですね。
Patrick)ツクモが以前海外通販やっていました。利用する人がいましたよ。今は組織が変わってしまい、海外通販は辞めてしまったようですが。あとSUNONが人気です。
編集部)SUNONって産業向けのファンメーカーですよね確か。日本のリテール市場にはほとんど出ていません。極たまにパーツに付いているファンがSUNONだったりした事もあったと記憶していますが、その程度です。いいファンなんですか?
Patrick)これも掲示板で人気が出ました。スノンって読むんでしょうか。
編集部)日本法人はサンオンと言います。
Patrick)このファンは静かで耐久性も良いと言われています。実際は解りませんが少々値段が高いので、欲しくても買えないというメーカーです。
編集部)意外なメーカーが人気なんですねぇ。



入力デバイスとサウンドカードの人気モデル

編集部)ではマウス・キーボード、サウンドカードを一気にお尋ねします。
Patrick)マウスやキーボードはLogitechですね。ゲーマーにはRazerが人気です。私もLEDバックライト内蔵のキーボードとマウスパッドを使っていますよ。使い心地が非常に良いですね。あと東プレのキーボードは非常に評価が高いですよ。
編集部)静電容量無接点方式ですね。「RealForce」は僕も個人的に所有していますよ。東プレって台湾でも買えるんですか?
Patrick)いえ、日本に来たときに買って帰りました。あれは台湾の掲示板でも評判で是非欲しいと思っていました。良いキーボードですね。でも高いです(笑)。
編集部)高いなりに良さはありますので、使えば納得するという製品でしょうね。マウスパッドも昔はおまけにもらったような物を使っていましたが、今のマウスパッドは非常に使ってて気持ちが良いですよね。一度使うと手放せなくなります。
 ところでサウンドカードはさすがに最近元気がなくなってしまいました。台湾も同じですか?
Patrick)オンボードサウンドの性能に影響されて、やはり売れなくなってしまいました。でもCREATIVEやONKYOは人気ですよ。
編集部)ONKYOは日本でも新製品が出るとそれなりに話題になります。「SE-150PCI」とか「SE-90PCI」とか
Patrick)それです。あの頃のモデルはやはり売れました。
編集部)確かにオンボードサウンドで十分という感じになってしまいましたが、やはり昔の人気を思うとちょっと寂しい気もしますね。数年前からASUS等も参入しましたが、爆発的に売れるという時代はもう来ないのかもしれません。

 次のページでは台湾自作事情はいよいよSSDと光華商場の話へ。台湾でもSSDは売れているのだろうか?また台湾の秋葉原、光華商場の今を探る。

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台湾自作PC事情を聞いてみた 第1回
SanMaxレビュー
 
文中で登場する用語のミニ解説
Hyper 212 Plus ・CoolerMaster社のサイドフロー型CPUクーラー。ヒートパイプダイレクトタッチを採用し、LGA1366だけでなくLGA1156にも対応する普及モデル
 
V8V8 ・CoolerMaster社のCPUクーラー上位モデル。自動車のV8エンジンを模した形状で強力な冷却能力を実現。ファンは中心部にサンドイッチレイアウトされている
 
AVCAVC ・リテールクーラーを手掛ける台湾の冷却器メーカー。IntelだけでなくAMDの多くのモデルを製造する
 
Panaflow ・流体軸受けという言葉を自作市場に定着させたPanasonicブランドのDCファンは、静音ブームに乗って大ブームを巻き起こした立役者的存在
 
SUNONSUNON ・「サンオン株式会社」名で日本法人も存在する産業用ファンモーターメーカー。カタログモデルから企画モデルまで、非常に多くのDCファンをとり揃えている。産業用展示会等にも積極的に出展する同社だが、PC用リテールモデルの販売はなされていない
 
LogitechLogitech ・日本では、“ロジクール”名で展開されている、主に入力機器に強いメーカー。ロジテックを名乗らない理由は、周辺機器メーカーのロジテック株式会社の商標に抵触するため、日本法人のみ“ロジクール”とされている。ちなみに海外のユーザーが秋葉原でLogitechを探し、“ロジクール”の製品を見つけては「偽物か?」と疑いの目で見られるという笑えない話も
 
RazerRazer ・ご存じ、ゲーミングデバイスで著名なメーカー。国内でもファンが多く、多くの支持を集めている。本社はアメリカ・カリフォルニア州カールスパッド
 
RealforceRealForce ・東プレが展開する静電容量無接点方式のキースイッチ採用で有名なキーボード。変荷重レイアウトも心地よく、価格以上の満足感が得られる
 
SE-150PCISE-150PCI/SE-90PCI ・ONKYOからリリースされたPCIサウンドカード。自作市場で汎用サウンドカードが縮小傾向になる中、ヒットを続けた希有なモデル
 
 
 
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