2017.10.25 13:00 更新
2017.10.25 取材
世界17カ国で開催。日本では今年で3回目となるSynology(本社:台湾)の新製品およびソリューションの発表イベント「Synology 2018 Tokyo」。10月25日の開催を前に、プレス向け説明会が行われた。Synologyの名を日本市場に浸透させた「DS216j」の後継モデル、「DS218j」など3つ新製品が披露された。
今回披露されたのはいずれも個人/ホーム向けNASサーバーとなる、エルミタ的速攻撮って出しレビューで取り上げた「DS216j」の後継「DS218j」。さらにシングルドライブ用「DS118」「DS218play」の計3モデルだ。
説明会に登壇したSynology セールスディレクターMike Chen氏(右)とセールスマネージャー田野久敏氏(左) |
3製品ともにプロセッサーが強化され、「DS118」と「DS218play」はデュアルコアからクアッドコアにパワーアップ。暗号化ファイルの転送速度が向上しているという。
左から「DS118」「DS218j」「DS218play」 |
「DS218j」は、従来機と同様デュアルコアプロセッサーを採用しつつ、動作クロックは1GHzから1.3GHzにアップ。ライトが14%、暗号化速度が18%向上。また、最近発売されたばかりの10TBや12TBの大容量HDDにも対応している。
2万円前後の手ごろな価格で人気となった「DS216j」の後継「DS218j」。10月27日発売予定 | 詳細は正式発表待ちだが、プロセッサーが1.3GHz動作にパワーアップ。ライトの転送速度が97.6MB/sから112MB/sに向上している点は大きい |
プロセッサーなどの詳細仕様や価格などは後日の正式発表待ち。「DS218j」の実機を見たところ、筐体やインターフェースは「DS216j」を踏襲している印象。ボディカラーも、お馴染みのホワイトが採用されている。
インターフェースは「DS216j」と同じでギガビットイーサーネット×1やUSB3.0×2 | 日本への「DS216j」出荷量は、アジアでNo.1という |
ハイエンド無線LANルーターの「RT2600ac」も投入しているSynology。メッシュネットワーク対応無線LANルーター「Synology Mesh Router」も展示されていた。
発売時期などは未定のメッシュネットワーク対応無線LANルーター「Synology Mesh Router」 |
5GHz帯×2と2.4GHz帯×1のトライバンドに対応。親機には同社の高性能無線LANルーター「RT2600ac」を使うことも可能 | WPSボタンを押すだけでメッシュネットワークを自動構成 |
発売時期などは未定だが、WPSでペアリングするだけで、メッシュネットワークを自動構成(最大7台)でき、Synology Mesh Router間は、有線LANまたは無線LANで相互接続可能。
最大で7台使用でき、どこでもWiFiに接続できる環境を構築可能だ | Synology Mesh Router間は、有線LANまたは無線LANで相互接続可能 |
また、Synology Mesh Routerのうち1台が故障した場合などには、自動で修復する機能が搭載されているほか、同社のルーター用OS「SRM」での管理が可能という。
1台が故障しても、自動で接続を修復 | 無線LANルーター「RT2600ac」の魅力である「VPN PLUS」に、新たにリモートデスクトップ機能が追加 |
「Synology 2018 Tokyo」は、企業と個人向けの2部構成で開催。3回目となる日本では、回を重ねるごとに大規模になっており、今年はそれぞれ200人の計400人が参加予定。全世界では6,000人近い企業、個人ユーザーが集まる大規模なイベントになっているという。
イベントは、世界17カ国で毎年ツアー形式で開催されている | 最新の製品や新機能に触れられる同イベント。日本では3回目となり、年々応募者が増えている |
なお、Synology本社のセールスディレクターMike Chen氏によると、2017年2月末にリリースされたSynology NAS用OS「DSM」の最新バージョンとなる「6.1」は、368万回ダウンロードされ、Synology NAS用アプリケーション(DSMパッケージ)は5,100万以上が動作していると語っていた。
新たに提供される写真管理アプリの「Moments」 | 写っている人物や場所などで写真を、NASが自動で分類。なお、分類時のパフォーマンスは、x86系プロセッサーに最適化されているとのことだ |
文: テクニカルライター・藤田 忠
Synology: https://www.synology.com/ja-jp/