2018.04.01 12:00 更新
2018.04.01 取材
ASRock Incorporation(本社:台湾)は2018年3月31日(土)秋葉原において、「Phantom Gaming発表イベント」を開催。まもなく国内市場へ投入される、同社初のグラフィックスカードを披露した。
マザーボード市場で躍進するASRockが、満を持してグラフィックスカード市場に参入することが発表された。タッグを組むのはRadeonを手掛けるAMD。第1弾としてRadeon RX 500シリーズを搭載する4製品が発売される。
製品解説にはGlobal Marketing Associate Vice President Marketing Dept.を務めるChris Lee氏が登壇。「Phantom Gaming」シリーズのポイントとして「ハイパフォーマンス」「優れた冷却機構」「使いやすい専用ソフトウェア」の3つを掲げた。いずれもグラフィックスカード市場参入にあたり、じっくりと時間をかけて準備してきたという。
Radeon RX 580を搭載する「Phantom Gaming X Radeon RX580 8G」 |
ASRockのロゴが象徴的なVGAクーラーカバー側面。背面はバックプレート非搭載のシンプルな作り |
「特に注目してほしい」(Chris氏)と語るのが、Radeon RX 580/570搭載の上位モデル。同じくマザーボードとグラフィックスカードを扱う競合メーカーである代表的な製品よりも「デフォルト、そしてオーバークロック時のクロックが最も高い」という。
ASRockのRadeon RX 580/570は現時点で最速である点をアピール。デフォル状態で「各社のOCモード時と同等」という |
最大7%OCされたブーストクロック。ユーザーは購入時からハイパフォーマンスのRadeonを手にすることができる |
オリジナルデザインのVGAクーラーは、銅製ベースを採用するヒートシンクに、コンポジット・ヒートパイプと放熱フィンを隙間なく高密度溶接することで高い熱伝導率を実現。これに低摩耗で滑らかに回転する、長寿命なダブルボールベアリングファンを2基搭載させた。
派手さはないものの、確かな冷却に主眼が置かれたオリジナル設計のVGAクーラー |
グラフィックスカードといえば、メーカー謹製のユーティリティソフトもポイントの一つ。ASRockでは「Phantom Gaming Tweak Utility」を用意し、GPUやメモリクロック、電圧設定はもちろん、ファン回転数の調整、温度をはじめ各種モニタリングが可能だ。
「Phantom Gaming Tweak Utility」の設定画面 |
なお、各モデルのスペック詳細については、3月28日付けグローバルリリースに詳しいので、是非参照頂きたい。
イベントの最後には一般ユーザーを交えた質疑応答を実施。ハイエンドGPU「Radeon RX Vega」シリーズの採用予定について聞かれたChris氏は「近い将来、期待に応えられるはず」とした他、“変態”仕様のモデルも「前向きに検討していきたい」と語り、会場を沸かた。
マザーボードの人気シリーズ「TAICHI」や「FATAL1TY GAMING」とのコラボモデルについて、正確な時期については言及を避けつつ「第2弾製品では期待してほしい」とのこと |
発表された4モデルのほか、Radeon RX 560/550の2モデルには、ビデオメモリを4GBに拡張した上位モデルも準備中 | ASRockおよび代理店にグラフィックスカード発売時期について聞くと「AMD期待の新CPUとほぼ同時になりそう」 |
販売価格についての言及は無かったものの、後発ということもあり「市場にインパクトを与える強気な設定が必要」とのこと。確定次第、改めてお伝えする予定だ。
気になるNVIDIAの採用予定を最高執行責任者 (COO)の LL Shiu氏(左)に聞くと、「今のところ予定はない」と意味深な笑顔でのコメントが印象的だった |
文: エルミタージュ秋葉原編集部 Tawashi
ASRock Incorporation: http://www.asrock.com/