2019.02.22 12:00 更新
2019.02.22 取材
中古でスマートフォンを購入する際、気をつけるべき点がいくつかある。例えば、前に利用していた人の分割支払い金がないことや、利用したいSIMとの相性に問題がないこと・・・といった具合だ。そしてそれと同じくらい気になる、LINEの対応状況も忘れずチェックしておきたい。
2011年6月にサービスが始まったLINEは、もはや電話アプリより必要としている人が多いかもしれない。家族や友だちとのチャットはもちろん、職場のグループLINEで情報を共有したり、無料通話がすっかり電話の代わりになってしまっていたり。
しかしある意味で厄介なことに、アプリ自体がどんどん進化を続けているおかげで、スマートフォンの動作基準が年々厳しくなってきている。これまで普通に使えていた古いスマートフォンが推奨環境から外れ、アプリ自体がインストールできなくなっているのだ。
LINE公式の動作環境一覧。旧バージョンはアプリストアからダウンロードできないため、対応に挙げられている端末を使う必要がある |
まずAndroidスマートフォンの場合を考えてみよう。以前はそれこそAndroid 2.3の端末でも動いていたところ、最近になって(一部例外を除き)4.4以上が指定された。今後もバージョンアップで厳しくなることを考えれば、Android 5.0以上を搭載した端末を選んだ方がいいだろう。
手頃なところだと「Xperia Z4」あたりがオススメ。かつてのハイエンドモデルながら秋葉原なら1万円もあれば中古が手に入る。キャリア契約がなくともPCを使ったOSアップデートが可能で、Android 7.0までアップできるため安心だ。欲しい端末のOSがどこまで上がるのか、購入前には忘れずチェックしておきたい。
スペック高めなのに1万円程度で買えてしまう「Xperia Z4」。特価に出くわし、ついつい3台購入してしまった |
動作環境が厳しくなっているのは、なにもAndroidだけではない。iOS 9を搭載する「iPhone 4S」もついにLINEが動作しない端末となった。iOS 10をサポートする「iPhone 5/5c」ならまだ動作するものの、このペースでいけば時間の問題かもしれない。
そうとなれば中古iPhoneを選ぶ場合、最低でも「iPhone 5s」以降の端末を買っておきたい。もしiOS 10のLINE対応が切れた場合でも、iOS 11ならしばらくは大丈夫なハズだ。中古モデルの価格も7,000~8,000円ほどに収まる。
2011年に発売された不朽の名作「iPhone 4S」。しかしLINE目線でiPhoneを選ぶなら、「iPhone 5s」以降が現実的なラインになるだろうか |
「いやいや、さすがにそこまで古い物は買わないよ」という人もいるだろうか?ところが急にスマートフォンが壊れてしまった場合、新しい端末を用意するまでの“繋ぎ”として、ひとまずその場しのぎで安い中古品を求める人は多い。
もちろん価格だけなら2,000~3,000円で買えるスマートフォンはあるものの、その価格帯はLINEが入らないOSバージョンの端末が多くを占めている。「とりあえずLINEが使えればいいや」と適当に端末を選んでしまうと、思わぬしっぺ返しを食らってしまうかも。焦りがちな緊急時にこそ、自分が使いたい機能やアプリの対応状況は、頭の片隅に入れておきたい。
「LINEが使えるだけでいい」と安い端末を選んだら、そもそもLINEに対応していないかも?特に中古スマホを選ぶ際は、LINE対応のOSバージョンをチェックしておきたい |
文: フリーライター 太田 文浩