2019.06.26 10:00 更新
2019.06.26 取材
AMD(本社:アメリカ)は2019年6月25日(火)、第3世代RyzenおよびRadeon RX 5000シリーズに関するメディアブリーフィングを韓国・ソウルで開催した。まもなく登場予定の「Ryzen 9 3900X」および「Radeon RX 5700 XT」を搭載したデモ機も披露されたので、その様子をリポートしよう。
会場に展示されていた2種類のデモ機 |
韓国・ソウルで実施されたブリーフィングには本社からAMD Senior Director of Product ManagementのDavid McAfee氏、AMD Radeon Technologies Group Product ManagerのSimon Ng氏が登壇。「COMPUTEX TAIPEI 2019」の基調講演や、「E3 2019」に合わせて開催した独自イベント「AMD Next Horizon Gaming」で発表済みの内容と重複する部分は多いが、発売を7月7日(火)に控える新製品について、あらためて各国のメディアにアピールした格好だ。
AMD Senior Director of Product ManagementのDavid McAfee氏 | AMD Radeon Technologies Group Product ManagerのSimon Ng氏 |
7月7日(火)に投入される第3世代Ryzenは全部で5モデル。競合のIntel製CPUと比較した場合、価格およびスペック面で上回るとしている | Ryzen 9 3900XとCore i7-9900Kのベンチマーク比較。圧倒的なパフォーマンスの差をアピールする |
会場には「Ryzen 9 3900X」および「Radeon RX 5700 XT」を搭載したデモ機が用意されており、別途用意されたIntelの「Core i9-9900K」およびNVIDIA「GeForce RTX 2070」搭載PCとのベンチマーク比較を実施していた。テストに用いられたのは「World War Z」のベンチマークモードで、解像度はWQHD(2,560×1,440ドット)、画質プリセットは“ULTRA”、表示モードはフルスクリーンだった。
CPUに「Ryzen 9 3900X」、GPUに「Radeon RX 5700 XT」を搭載したデモ機 |
製品版とは異なるデザインのRX 5700 XTが搭載されていた。開発用のカードと思われる | ベンチマークタイトルは「World War Z」。フレームスコアは6296(平均106fps) |
結果は「Ryzen 9 3900X」+「Radeon RX 5700 XT」搭載PCのフレームスコアが6296(平均106fps)、「Core i9 9900K」+「GeForce RTX 2070」搭載PCのフレームスコアが6148(平均103fps)と、僅差ながらAMD側がIntel+NVIDIA環境を上回っていた。
「Core i9 9900K」と「GeForce RTX 2070」を搭載した比較用のPC。CPUとGPU以外のスペックはほぼ同じだが、こちらはオールインワン水冷ユニットが搭載されている。AMD側のPCは一般的なサイドフロー型の空冷クーラーだったので、「ここに差をつけても勝てるぞ」というアピールとのこと |
グラフィックスカードは韓国EMTEKの「GeForce RTX 2070 Black Edition」。日本国内では見られない製品だ | フレームスコアは6148(平均103fps)で、わずかだがAMD環境よりスコアが低い |
ちなみに「Ryzen 9 3900X」の初出価格は499ドル、「Radeon RX 5700 XT」の初出価格は449ドルであり、「Core i9-9900K」(初出価格488ドル)と「GeForce RTX 2070」(初出価格599ドル)を組み合わせるよりも100ドル以上安価になる計算。「AMDでPCを組むほうが安価で良いパフォーマンスが得られる」という強烈なメッセージとなっていた。