2020.11.21 08:23 更新
2020.11.21 取材
AMDの最新アーキテクチャ「RDNA 2」を採用。開発コードネーム「Big Navi」こと「Radeon RX 6800」シリーズの販売が11月20日(金)19時からスタートした。登場したのは「Radeon RX 6800 XT」「Radeon RX 6800」を搭載する7メーカー計13モデルだ。
解禁時間に合わせて販売を開始したのは、パソコンショップアーク、パソコン工房 秋葉原 BUY MORE店、ソフマップAKIBA②号店 パソコン総合館、ツクモパソコン本店、TSUKUMO eX.の5店舗。
事前にお伝えした通り、解禁モノでは常に高い集客力を誇るツクモパソコン本店、TSUKUMO eX.の両店が事前抽選による販売だった事もあり、「Ryzen 5000」シリーズ販売時の盛況に比べれば、アキバ全体がかなり落ち着いた雰囲気でのデビューとなった。
売価税込87,980円~94,380円で販売された「Radeon RX 6800 XT」。なお「Radeon RX 6800」は売価税込76,980円~84,800円 |
そんな中、店頭で抽選を行ったパソコンショップアークや、従来通り先着順での販売方式を採用したパソコン工房 秋葉原 BUY MORE店では、少しでも早く手に入れたいという熱心なRadeon派が午前中から店頭に列を形成。お目当ての「Radeon RX 6800 XT」が無い事が分かると、残念そうに列から離れる人も確認できた。
「朝出勤した時にはすでに数名並んでいました」(店員)というパソコン工房 秋葉原 BUY MORE店 | 11時30分から行われた事前抽選に約50名が集まったというパソコンショップアーク |
発売されたのはASRock、ASUS(Radeon RX 6800のみ発売)、GIGABYTE、MSI、PowerColor、SAPPHIRE、玄人志向の7メーカーから計13モデル。すべてリファレンスデザインのため、どれを買ってもグラフィックスカード自体は同一製品ながら、ASRockやSAPPHIREといったRadeon専売メーカーに人気が集まった。
新型Radeonでは恒例とも言えるリファレンスデザインの販売は、今回も初回ロットに限定。敢えてこれを選択するRadeon派は多く、さらに聞くところによると購入者の多くが「Ryzen 5000シリーズを所有している」という点が印象的だった。
「Ryzen 9 5950X」を購入済みという男性客は「Radeon RX 6800 XT」の入手にも成功。SSDは読込7,000MB/secの「WD_BLACK SN850 NVMe SSD」を買ったばかりとか | ある女性客は先日買った「Ryzen 5 5600X」と組み合わせて使用する「Radeon RX 6800」をゲット。「早速帰ってゲームを楽しみたい」と嬉しそう |
ショップ店員からは「GeForceと対等に渡り合えるGPUがようやく登場し、これまでのRadeonとは雰囲気が違う」との声も聞かれ、Ryzenユーザーにとって大きな刺激となっているのは確か。多数だった”RyzenとGeForce”という組み合わせが「Ryzen+Radeon構成が確実に増えるだろう」(ベテラン店員)との意見も多く、CPUにおけるIntelとAMD同様、GPUにおけるNVIDIAとAMD(Radeon)のバランスにも変化が起き始めているといえよう。
「Ryzen 5000」シリーズに続き、好調な滑り出しとなった「Radeon RX 6800」シリーズ。ただし、各ショップバイヤー共通の悩みが「入荷数」だ。依然人気のRyzenと組み合わせたPCを用意したいところだが「とにかくRyzenもRadeonも少なすぎる」と嘆く。
Ryzenについては年末にかけて流通量が改善される見込みだが、Radeonの入荷は不安定な状況が続きそう。12月には各社からオリジナルVGAクーラーを搭載する「Radeon RX 6800」シリーズが発売される予定だが、こちらも争奪戦は必至となりそうだ。
なお、気になる実力のほどはエルミタ的速攻撮って出しレビューを是非チェックしてほしい。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 Tawashi
日本AMD株式会社: http://www.amd.com/jp/