2021.04.10 14:08 更新
2021.04.10 取材
本日のコレオシは、昨年11月のデビュー以降、長期間にわたり品薄が続いていたAMD「Ryzen 5000」シリーズについて。今週に入り一部モデルが大量に再入荷されているが、アキバのパーツショップで働く店員達の声を聞いてみよう。
「4日(日)に、いきなりRyzen 5000シリーズの4モデルがドカドカと再入荷されてきました。上位の2モデルRyzen 9 5950XとRyzen 9 5900Xはあまり入荷数が多くなかったこともあって早々に完売。現在はRyzen 7 5800XとRyzen 5 5600Xの在庫が潤沢にあり、いつでも購入できる状況です」(大手ショップCPUコーナー店員)
「Ryzen 5000シリーズの在庫が復活したのは大きいですね。なんとか在庫が確保されていたRyzen 3000シリーズでしのいでいましたが、お客さんが欲しいところはやはり最新モデル。飛ぶように売れています」(某ショップ店員)
「3月30日に第11世代Intel Coreプロセッサシリーズがデビューしましたが、Ryzen 5000シリーズの在庫復活はIntelにとってバッドニュースでしょう。AMDがなければIntelの新モデルを買う人もいますが、みなさん『無いと思っていたRyzenがあるよ!』と言って購入されていきます。4月に入って急に在庫が復活するあたり、なにか意図的な考えがあったのでしょうかね」(某ショップ店員)
「個人的には16コア/32スレッドのRyzen 9 3950Xが安くて買い(約66,000円)だと思うのですが、やっぱりお客さんはRyzen 5000シリーズ狙いの人が多いですね。特にRyzen 7 5800Xは人気。グラフィックスカードの在庫があればもっと売れるのにと悔しい状況です」(某ショップフロア長)
「本音を言うと一番欲しいモデルは12コア/24スレッドのRyzen 9 5900Xです。ライバルのIntelには対抗するモデルがないですし、価格もRyzen 9 5950Xほど高くはない。今回少しは入ってきましたが、まったく足りませんでした。Ryzen 7 5800XとRyzen 5 5600Xの在庫が復活したのは大きいですが、AMDさんにはRyzen 9 5900Xをもっともっと用意してほしいです」(某ショップ店長)
「ひとまず安心と言いたいところですが、そうもいかない。まとまった数が再入荷したのはありがたいですが、次回入荷を代理店に確認したところ未定という回答。このままいくとGW前には売り切れて、また元のRyzen 5000シリーズが無い状態に戻ります。入荷予定が立たないと、今後の販売計画も立てられないですし、BTOと単体販売の振り分けも難しい。まだまだ問題は山積みです。とはいえ、次回入荷予定がないのは第11世代Intel Coreプロセッサも同じ。グラフィックスカードは相変わらず無いですし、この状態が続くと本当にPCを組むのが難しくなりそうです」(某ショップバイヤー)
「Ryzen 5000シリーズ在庫が回復したのは朗報なのですが、今度はAMD X570/B550チップセット搭載マザーボードの在庫が危なくなりそうです。マザーボード全体に言えますが、さまざまなチップの供給不足で次回入荷予定のないモデルが非常に多い。買おうと思ったらお目当てのモデルが見つからないという事も今後はあると思いますよ」(某ショップバイヤー)
『Ryzen 5000』シリーズ購入でもらえるプレゼントキャンペーンもスタートしている |
「先ほど、最後のRyzen 9 5900Xとたまたま在庫していたGeForce RTX 3070を購入していかれたお客さんは『よっしゃぁ!』とガッツポーズしていました。どちらも、まさか買えるとは思っていなかったらしく、喜んでいましたね。転売目的の人が多い中、本当に欲しいパーツを探しているお客さんに売ることができると、こちらも嬉しいです」(某ショップ店員)
文: エルミタージュ秋葉原編集部 Tawashi
日本AMD株式会社: https://www.amd.com/ja