2021.10.13 00:00 更新
2021.10.13 取材
自由でユニークな発想から生まれる、スタートアップの気になるガジェットをチェックする「次に来るモノ」。今回は、親指サイズの小さすぎる携帯ゲーム機「Thumby」を見ていきましょう。
レトロな携帯ゲーム機の代表格と言えばゲームボーイ。日本はもちろん海外でも多くのファンに愛されていて、巨大化させたりハイテク化を施したカスタムモデルが話題を集めることも。そのデザインをモチーフにしたハードウェアも多く、今回取り上げる「Thumby」もその仲間ですね。
ただし特筆すべきはそのサイズ感!大きさは幅18mm、奥行き29.5mm、厚み8.5mmとコンパクトで、ほんの親指サイズしかありません。これでれっきとしたゲーム機で、ミニマムなボタンをポチポチしながら遊ぶことができます。手がけたのは、これまでも超小型の電子モジュールやゲームガジェットを作ってきたアメリカのTinyCircuits。現在すでに目標額の約900%を調達し、今回もプロジェクトは大成功です。
まるでミニマムなゲームボーイといったデザインの「Thumby」は、十字キーと2つのプレイボタンを搭載。ゲーム画面は72×40mmのモノクロ有機ELです。正直まともにプレイできるサイズ感ではありませんが、そもそも「最小のゲーム機を作りたい」という想いがコンセプトのようで、そこは問題ではないようです。
その「Thumby」には、出荷時点で5つのゲームがプリインストール。クラシックなパズルゲームの「TinyBlocks」、スペースシューティングゲーム「Space Debris」、エサを集めてヘビを成長させる「Annelid」、武器を集めてモンスターと戦うダンジョンアドベンチャー「TinyKnight」、小さな恐竜を操る横スクロールアクション「Saur Run」が遊べます。どれも“90年代テイスト”のゲームなのだとか。実際にプレイしてみたいですね。
ちなみにハードウェア面をチェックしておくと、「Raspberry Pi Pico」にも搭載されているデュアルコアのRaspberry Pi RP2040がベースになっていて、2MBメモリ、約2時間動作する40mAhのリポバッテリーを内蔵。インターフェイスはmicroUSBで、2台を「Thumby Linkケーブル」で接続することで対戦もできるそうです。
また、ユーザーがプログラムしたゲームをプレイすることも可能。ゲーム開発のプラットフォームはMicroPythonまたはArduino IDEに対応しています。
さて、そんな「Thumby」のキャンペーンは、2021年10月29日9:00(日本時間/UTC+09:00)まで。19ドルからバックすることができて、その場合は本体カラーがクラシカルなライトグレー。24ドルでライトブルーとマゼンタのカラーが選択可能になり、35ドルを出資すると限定カラーのゴールドが入手できます。キーホルダーにぶら下げて持ち歩けば、「なにそれ!」と話題の中心になれること間違いなし。ちょっとした暇つぶしにも楽しそうなアイテムですね。
文: 編集部 絵踏 一
Kickstarter: https://www.kickstarter.com/