2023.06.21 00:00 更新
2023.06.21 取材
高性能ノートPCのACアダプタは1kg超えも珍しくないですが、「もう2023年だし、もっと良い解決策があるんじゃない?」というテンションで開発されたのが、今回取り上げる「BT-300」です。手のひらサイズと言っていい大きさながら、なんと300Wを出力できるという驚きのパワー!宇宙世紀から持ってきたようなプロダクトデザインも目を引きます。
大出力のACアダプタとしてはかなりのコンパクトサイズであるのはもちろん、面白いモジュール機構も備えている模様。Kickstarterにおけるプロジェクトも、開始から24時間で300%の資金を調達するなど少なくない注目を集めています。
「BT-300」の大きさは、同容量のACアダプタと比較して65%程度。マウスとほとんど変わらないサイズで、比較的大型なマウスであるロジクール(Logitech)の「MX Master 3」より小さいとのこと。300Wながら手軽に持ち歩けるサイズ感であり、重さもわずか325g、ケーブル込みでも460gと軽量です。
ちなみにここまでのコンパクトサイズに収まっているのは、半導体素子にGaN(窒化ガリウム)を使っているため。USB充電器を中心に採用が進んでいるGaNですが、しっかりコストをかけるとハイパワーなノートPC向けのACアダプタもここまで小さくなるんですね。
そして定格300W、ピーク時に350Wを出力できることから、ゲーミング用途も視野に入れている「BT-300」。フルロード時に350W以上に達するCore i9-13980HX/13900HX+GeForce RTX 4090/4080というモンスター構成でも、「電源モードをバランスに設定するかCPUコアの一部をオフにすれば動かせる」などという動作例が挙げられています。実際はそんな運用はしないまでも、そのくらいのムチャもこなせるということですね。
さらに「BT-300」には、ハイパワーのUSBポートを備えた「HUB Module」、リアルタイムのチェッカーを追加できる「Display Module」という2種類のモジュールが用意されています。「HUB Module」接続時は、USB PDやQC 3.0に対応した140W+100W+18Wの出力が可能。PD対応のノートPCを2台同時に動かしたりといった芸当もできるようです。
さてそんな「BT-300」のプロジェクトは、2023年7月13日1:50(日本時間/UTC+09:00)まで。現時点で30%オフの早割が適用された1,239香港ドル(22,000円前後)が選択できて、12月の発送を予定しているそうです。ちなみに「99%のノートPCと互換性がある」とのことで、プラグ対応などは心配しなくてもよさそう。ACプラグの方も日本でも使える3pinタイプが付属するようです。
文: 編集部 絵踏 一
Kickstarter: https://www.kickstarter.com/