2019.09.18 14:04 更新
2019.09.18 取材
株式会社ロジクール(本社:東京都港区)は2019年9月18日、都内にてフラッグシップ「MX」シリーズの最新作の発表会を開催。ワイヤレスマウス「MX MASTER 3」とワイヤレスキーボード「MX KEYS」を発表した。
ロジクールの「MX」シリーズに久しぶりの新作が登場。Logitech本社よりプロダクトマネージャーが来日、都内にて発表会が行われた |
ロジクールが展開する、プレミアムライン「MX」シリーズの最新作が国内向けに発表。9月3日付けリリースにてグローバル本社のLogitechより発表され、話題になっていたデバイスだ。
ワイヤレスマウスの「MX MASTER 3 アドバンスド ワイヤレス マウス」(MX MASTER 3)は、「MX Master 2S」の後継にあたる最新モデル。実に2年ぶりとなるモデルチェンジで、特に歴代のトピックでもあるスクロールホイールが進化している。
これが新しい「MX」シリーズのワイヤレスマウス「MX MASTER 3」。メインと親指部分のスクロールには、いずれも新技術が採用されている |
Logitech本社で「MX」シリーズのシニアプロダクトマネージャーを務めるJean-Christopha Hemes氏。機能からデザインのこだわりに至るまで、製品の詳細な解説を行った |
メインのスクロールホイールに加え、親指スクロールを搭載するお馴染みのスタイルは継承。ただしそのスクロールホイールは、メカニカルタイプだった従来モデルから刷新され、電磁気を用いた新開発の「MagSpeed電磁気スクロールホイール」が搭載されている。
回転のスピードに応じて内部で電磁気の極性が変わり、精密操作の「ラチェットモード」から高速スクロールの「フリースピンモード」へシームレスに移行できる仕組み。「フリースピンモード」は1秒で1,000行のスクロールが可能なほか、スクロール精度が1回転360カウントに大きく向上。1回転につき192カウントだった前世代から、87%高精度な読み取りが可能になった。
また、メカニカルでは宿命的に発生していたスクロールの動作音は、電磁気を用いた機構により大幅に静音化している。
最大のトピックは、新技術を用いた「MagSpeed電磁気スクロール」。高速なスクロール性能はそのままに、より高精度かつ静音化を実現した |
スクロール内部の構造を解説するために、大型の模型も持ち込まれていた。回転スピードに応じて極性が変わり、磁場の動きが変化することで、抵抗の有無が切り替わる仕組みになっている |
合計7ボタンを搭載、前世代からボタン配置も見直された。また、各ボタンや親指ホイールには、PhotoshopやExcelなど、アプリケーションごとに最適なショートカットがプリセットされている |
マウスセンサーは最大4,000dpi対応かつ光沢面に強いDarkfieldセンサーを搭載し、カスタマイズ可能な全7ボタンを実装。親指エリアには、2つのサムボタンに加えジェスチャーボタンも備えている。
接続インターフェイスは、Unifyingレシーバーによる2.4GHzワイヤレスとBluetoothに対応。レシーバーを接続した最大3台のPC間でマウス・キーボードを共有し、マウスを動かすだけで画像やテキストをコピー&ペーストできる「Logicool Flow」もサポートする。
充電用のコネクタはType-Cを採用。センサーは従来同様に最大4,000dpi対応のDarkfieldを搭載、50dpi刻みでカスタマイズできる |
手にフィットする部分は変えず、それ以外のレイアウトを徹底的に再検討したというデザイン面。会場には、試作段階で作成された多数のモックが持ち込まれていた |
そのほか、長大なバッテリーライフも魅力で、2時間のフル充電で最大70日間使用可能という。また、3分の充電で1日使用できる急速充電機能も備えている。外形寸法はW84.3×D124.9×H51mmで、重量は141g。
「MX MASTER 3」の市場想定価格は税抜13,500円で、9月27日(金)より発売予定。カラーバリエーションは、ブラック・ミッドグレー・グラファイトの3色をラインナップする。
既存のハイエンドモデル「CRAFT」によく似た新型キーボード「MX KEYS」も登場 |
「MX」シリーズのキーボード最新作は、フルフラットな「MX KEYS アドバンスド ワイヤレス イルミネイテッド キーボード」(MX KEYS)だ。クリエイターやプログラマー向けに設計されたワイヤレスキーボードで、2017年に登場した「CRAFT」の新たなバリエーションとして発売される。
基本デザインは「CRAFT」によく似ているが、「CRAFT」の特徴でもあったマルチ入力ダイヤル「CROWN(クラウン)」はオミット。ダイヤルを不要と考えるユーザー向けに、より手頃なラインナップとして市場に投入されることになった。
わずか20mm厚ながら、メタルプレート採用で頑丈さを確保。底面にチルトスタンドはなく、ボディ形状で5.5°の傾斜がつくようデザインされている |
スマートなバックライト機構により、省電力性能が向上。手を近づけると、近接センサーが反応してバックライトが点灯する |
スイッチには、どの部分を押しても快適に押下できる「Perfect Stroke technology」のパンタグラフ式機構を採用。20mm厚ほどの薄型ボディながら、メタルプレートにより十分な剛性とシンプルなデザインを両立させている。
また、近接センサーと連動した「スマートバックライティング」を搭載。手を近づけるだけで点灯し、離せば10秒で消灯するバックライト機能だ。バックライトは周囲の明るさに合わせて自動で調光され、バッテリーの無駄な消耗を防ぐ仕様。ONの状態でも最大10日間、バックライトをOFFにすれば最大5ヶ月間使用可能という。
「MX MASTER 3」と同じくType-Cで充電する仕様。バックライトを点灯させた状態でも10日間使用できる |
発表会の進行を担当した、ロジクールクラスターカテゴリーマネージャーの室井崇裕氏。Youseful株式会社CEOでビジネス教育系YouTuberとして活躍する、長内孝平氏とのトークセッションも行われた |
接続インターフェイスは、「MX MASTER 3」同様にUnifyingレシーバーによる2.4GHzワイヤレスとBluetoothに対応。「Logicool Flow」もサポートする。外形寸法はW430.2×D131.63×H20.5mmで、重量810g。
「MX KEYS」の市場想定価格は税抜14,500円で、「MX MASTER 3」と同じ9月27日(金)より発売される。また、シリーズで初めて専用パームレストの「MXパームレスト」が登場。こちらは市場想定価格税抜2,000円だ。
手首の負担や疲労を軽減する、専用パームレスト「MXパームレスト」も発売 |
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
株式会社ロジクール: https://www.logicool.co.jp/ja-jp