2023.08.13 10:51 更新
2023.08.13 取材
夏休みの長期休暇を利用して自作を検討する人が増えるこの季節。PCの顔ともいえるPCケースのオススメや売れ筋の製品を秋葉原主要ショップのスタッフに聞いてみた。前回お届した「空冷CPUクーラー」編と「オールインワン型水冷ユニット」編と合わせて参考にしていただきたい。
お客様からのオーダーでPCを一式組み込みました。その出来上がりが実にカッコ良かったのがSSUPDのMini-ITXケース「MESHROOM S」。フロント、トップ、両サイドいずれもメッシュ仕様で、サイズの割にハイエンド構成のPCが組める点がいいですね。
280mmサイズラジエーターとGeForce RTX 3080の構成で組みましたが、やはり作業にはそれなりに苦労があります。ラジエーターは240mmサイズだと少し余裕ができるのでオススメです。配線に難解な箇所もあり自作初心者に勧められるモデルではありませんが、組み込みサービスもあるので是非ご相談ください。
代理店が変更された(株式会社サイズ)タイミングで取り扱いを始めたのがbe quiet!「Pure Base 500 BK」です。このケースがとてもイイ!まずはコンパクトな本体サイズ。ATX対応のミドルタワーながら、高さは463mmに抑えられ、ちょっと大きめのMicroATXケースといったところ。
フロントには360mmまでのラジエターに対応しているため、お気に入りのオールインワン水冷もなんなく搭載できます。さらにトップパネルは「メッシュ」と「遮音パネル」の2種類が付属。高冷却と静音を切り替えることができるのは、be quiet!らしいギミックです。これで1万円を切るというコスパの良さ。当店スタッフの多くがオススメケースとしてお客さんにご案内しています。
ここ1年で一気に知名度が上がったHYTEのPCケース。中でもオススメが今年2月に発売された「Y40」シリーズです。HYTEから昨年「Y60」シリーズが発売され話題になりましたが、こちらはグラフィックスカードの対応が垂直3スロットまで。「Y40」シリーズでは最大で422mmの垂直4スロットまでサポートするので、GeForce RTX 40シリーズをカッコよく縦置きで搭載できるんです。もともとフロントからサイドパネルまでをフチ無し2面の強化ガラスで構成する魅せるケースなので、最新のグラフィックスカードに対応するという点はメリットですね。
高エアフロー設計のミドルタワー「HAF」シリーズの真骨頂といえるのがCooler Master「HAF 500」です。メッシュデザインのフロントに大口径の200mm ARGBファンを2基搭載。内部には角度調整が可能なグラフィックスカード冷却用の120mmファン、さらにリアにも120mm ARGBファンを1基備えるなど、エアフロー全ふりの設計がウリ。トップに360mmサイズラジエターが搭載できるので、CPUにもハイエンドモデルをチョイスしましょう。GeForce RTX 4070あたりを搭載すれば、数年は戦えるゲーミングPCが組めますよ。
Lian Li「LANCOOL 216」は根強い人気のフロントメッシュに大型の160mmファンを2基搭載するのが特徴です。オールインワン水冷ユニットは必然的にトップ搭載になりますが、しっかり360mmサイズまでサポート。フロントだけでなくトップパネルや、PSUシュラウドのサイド部分にもメッシュパネルを採用するなど、エアフロー重視の設計が人気です。売れ筋はARGBファンとコントローラを搭載した「LANCOOL 216 RGB」のホワイトモデル。このケースをベースに白いPCが組みたいという声を多く耳にします。
ここ数カ月で一番売れている、それがAntec「P20C」です。週末には店頭での販売数だけでなく、組み込み依頼も多い。その理由はフロントメッシュ仕様に加え、360mmサイズのオールインワン水冷ユニットに対応(トップ部)と、ツボを押さえた押さえた設計にあるでしょう。さらにフロントには3基の120mm PWMファンが標準で搭載されます。ホコリが気になるメッシュ構造でも、フロント、トップ、ボトムの3箇所に脱着式のダストフィルターを装備。長さ375mmまでの大型グラフィックスカードに対応するなど、このスペックで売価11,980円は、2023年後半も人気ケースとなるのは間違いナシ!です。
文: 編集部 Tawashi