2023.11.21 19:21 更新
2023.11.21 取材
AMD最新世代のウルトラハイエンドCPUが登場。ワークステーション向けの「Ryzen Threadripper PRO 7000 WX」シリーズと、ハイエンドデスクトップ向け「Ryzen Threadripper 7000」シリーズの各モデルが店頭に入荷した。明日11月22日(水)11時より販売が開始される。
いずれもコアアーキテクチャには、Ryzen 7000と同じ最新世代の「Zen 4」が採用されている。動作クロックの引き上げや最適化、キャッシュの増量などにより、前世代からパフォーマンスが大きく向上。バスインターフェイスはPCI Express 5.0に、対応メモリもDDR5にアップグレードされている。
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特に詳細検証をお送りしたばかりの「Ryzen Threadripper 7000」シリーズは、マルチスレッド性能が40%以上も向上しており、店頭でも期待感は大きいようだ。
一般ユーザーにはあまり縁がないCPUながら、ショップによると「Ryzen ThreadripperはメニーコアCPUとしてXeonより高性能とあって、新製品の注目度が高い。今回も想像以上に問い合わせが舞い込んでいる」とのこと。
製品ラインナップは、ワークステーション向け「Ryzen Threadripper PRO 7000 WX」シリーズが96コア/192スレッドの「Ryzen Threadripper PRO 7995WX」を筆頭とする4モデル。ハイエンドデスクトップ向け「Ryzen Threadripper 7000」シリーズは、64コア/128スレッドの「Ryzen Threadripper 7980X」をはじめ3モデルが発売される。
最強のメニーコアCPUとあって価格にもインパクトがあり、「Ryzen Threadripper 7000」の最廉価モデル7960Xでも税込269,800円、最も高性能な7995WXに至っては税込1,859,800円だ。
また、最新世代でプラットフォームがSocket sTR5に刷新されており、チップセットは「Ryzen Threadripper 7000」シリーズがTRX50、「Ryzen Threadripper PRO 7000 WX」シリーズはTRX50に加えて専用チップのWRX90に対応する。
ただし直近で販売が決まっているマザーボードは、今週末の25日(土)に入荷を予定しているGIGABYTEのTRX50搭載モデル「TRX50 AERO D」(税込138,000円)のみ。しかも「入荷数はかなり少ないと聞いている」(ショップ)とのことで、新CPUを動かすためにはマザーボードの争奪戦を勝ち抜く必要がある。
ちなみに他のTRX50マザーボードとしては、ASUSの「Pro WS TRX50-SAGE WIFI」とASRockの「TRX50 WS」が12月に入荷予定。Ryzen TR Pro用のWRX90マザーボードについては現時点で未定となっている。
なおCPUの入荷状況については、ツクモパソコン本店がRyzen Threadripper PRO 7965WXをのぞく6モデル、パソコンSHOPアークには全7モデルが入荷している。
25日(土)に入荷予定のマザーボードGIGABYTE「TRX50 AERO D」の方は、ツクモパソコン本店とパソコンSHOPアークに加えて、オリオスペックにも入荷予定。ただしオリオスペックはマザーボードの取り扱いのみで、CPUは受注販売となっている。
また、対応メモリのDDR5 Registered DIMM(RDIMM)は、ツクモパソコン本店およびパソコンSHOPアークが取り扱っている。
文: 編集部 絵踏 一/取材・撮影:Tawashi
ツクモパソコン本店(取材協力): https://www.gdm.or.jp/shop/tsukumo/