2024.04.29 00:14 更新
2024.04.29 取材
続いて行われたのは、ASUSジョージ氏、テクニカルライターのKTU氏、自作PCアドバイザーのモリケン氏による最近の自作PC事情に関するトークセッションだ。
まず今回のイベントの主役でもある「BTF」シリーズにまつわる「Back-To-the-Future(BTF)シリーズはいかがですか?」に対し、実際に組んだというKTU氏は「組みやすさやケーブルの出し入れが容易になったという点では良くできている」と概ね良好な感触。ただし、使用したPCケースであるASUS「GT302」のType-CおよびType-AのフロントUSBポート用ケーブルの扱いにくさを指摘。しっかり曲げないとサイドパネルが閉まらない点は要改善とした。
さらに、一般的なAIO水冷ユニットの場合、電源やファンのケーブルの本数が増えることで「かなりゴチャつく」ため、「裏配線スペースがあと10mm程余計にあればもっと楽になるはず」と体験談を語った。
KTU氏が一番苦労したというフロントUSBポート用ケーブル。ギリギリサイドパネルは閉まったものの「精神衛生上よろしくない」(笑)とのこと |
同じくBTFシリーズでデモ機を組んだというモリケン氏は「裏配線の仕上がりをサボっても、表面の見た目は凄くキレイになる。また、ケースの表と裏を行ったり来たりせず、裏面の配線に集中できるのは想像以上に楽」という。
裏配線側はご覧の通りだが、搭載済みのマザーボード表面はケーブル類が一切ないのが分かる |
またASUSジョージ氏によると、最大600Wまでの電源供給ができる専用コネクタ「Graphics Card High-Power Slot」は、回路の問題で現状はATXサイズのマザーボードにしか搭載できないそうだ。また、BTFがATXに変わる規格になるという事はないが「新たな選択肢が増えたことは歓迎すべきこと」とし、今後も発展させたいと意欲を見せた。
サーバー向けの規格を流用したという最大600Wまでの電源供給ができる専用コネクタ「Graphics Card High-Power Slot」 |
お次は「ProArtシリーズのPCパーツどうでしょうか?」について、モリケン氏も欲しくなったというPCケース「ProArt PA602」は3人ともに高評価。ハイエンドパーツの搭載を前提とした作りに、ASUS JAPANイチのケースマニアを自称するジョージ氏も「私が言うのもアレですが、凄く出来がいいので買っちゃいました」と絶賛。KTU氏は、オフホワイトっぽいカラーバリエーションのリクエスト、モリケン氏からはガラスパネルではなくソリッドパネルのモデルが欲しいという意見が出ていた。
3つ目の「10年一昔と言いますがこんなPCがでてきました」というお題目に対し、代理店のアユートから持ち込んだ10年前の自作PCが登場。当時一番売れていたPCケースのCooler Master「CM 690 III」に第4世代CPUのDevil’s Canyonこと「Core i7-4790K」が搭載されており、アユート社員時代のモリケン氏がデモ用に組み込んだという。
全3段の5.25インチオープンベイやズラリと並んだシャドウベイ、さらにボトムに露出された状態の電源ユニットなど、古の設計を懐かしく振り返った。ちなみに、エルミタでは撮って出しレビューで取り上げているので、10年前に戻りたいという人はご一読を。
ラストのテーマ「GWに組むならこの構成がいーんじゃない?」は、現在販売されている第14世代Intel CoreプロセッサとGeForce RTX 40シリーズの中からオススメの組み合わせについてトーク。KTU氏とモリケン氏は「(T型番と無印を除き)Core i9はとにかく発熱が高く扱いづらいため、買うならi7かi5がオススメ」とミドルレンジCPUをプッシュ。さらに「ゲームをするという人はグラフィクスカードに予算をかけたほうがいい」とのこと。またSSDは価格も手頃になっているため「確実に速さも体感できる読込7,000MB/sクラスのPCI Express 4.0対応モデルを是非使って欲しい」という。
他社では実施されているCPUソケットピン折れ無償修理保証がASUSでも(ようやく)スタート。「初心者の方も安心して使って欲しい」とアピール |