2024.06.10 17:08 更新
2024.06.10 取材
COMPUTEX TAIPEI 2024のZALMANブースでは、得意とする電源ユニットが複数展示されていた。初登場の製品もいくつかあり、中でも「ZM-TMX2 12VO」シリーズは、Intelが提唱する最新規格(?)のコネクタを備えたモデルだった。
以前にレビューをお届けした「ZM-TMX2」シリーズをベースとしたコンセプトモデルだが、最大の特徴は最新規格であるATX12VOのメイン電源コネクタを搭載している点だ。
【関連記事】ATX 3.0に対応する“最短クラス”のホワイト1200W電源、ZALMAN「ZM1200-TMX2 WH」検証(2023.11.23 更新)
ATX12VOは、(いまやほとんど使わなくなった)5Vと3.3Vを省略して供給電源を12Vに一本化しようという取り組みで、マザーボードのメイン電源コネクタも現行の24pinから10pinにスリム化する。ただし2019年のリリースながら、様々な要因からマザーボードへの普及はまったく進んでおらず、当然ながらATX12VOコネクタを搭載する電源ユニットもほとんどない。
【関連記事】FSP、世界初のATX12VO対応SFX電源ユニット「FSP750-27SCB」(2021.11.25 19:29 更新)
「ZM-TMX2 12VO」シリーズは現行の24pinに対応するモジュラーコネクタとともに、ATX12VOの10pinを搭載。新旧のメイン電源コネクタに両対応する電源ユニットになっている。
ただし「ZM-TMX2 12VO」自体が電源側で5Vと3.3Vを生成する従来通りの設計であることから、仮にATX12VO搭載マザーボードが発売されたとしても、コネクタを変換せずに使えるくらいしかメリットはなさそう。
なお、「近くATX12VO搭載マザーボードがたくさん発売されるとも聞いていないし、ほとんどネタ」とは代理店関係者の談。
同じくコンセプトモデルでも、実際に発売されそうに感じたのは「ZM-TMX2 VC」シリーズだ。やはり「ZM-TMX2」シリーズをベースとした製品で、VCは“Variable Connector”の略。モジュラーコネクタ側を見てみると、コネクタが従来から90°回転した独立配置になっており、だいぶ挿しやすくなっていた。
ただし現状ではまだコンセプトの域を出ていないようで、この方式が実際に製品に採用されるかは不明。
いまや珍しい存在と言える、80PLUS STANDARD認証の製品。直結式で価格勝負なモデルということになりそうだが、「仮に取り扱うとしても、GOLD認証モデルとの価格差をどうするかが悩ましい」とのこと |
いろいろネタ的要素が多かったZALMANの電源コーナーだが、大型のノブでファン回転をリアルタイムに調整できるモデルも発見。ただしこれは単なるデモ用のギミックで、回転数に応じてLEDカラーが変わることを体感するためのもの。手動のリアルタイム調整機能が後続製品に盛り込まれる予定はないらしい。
文: 編集部 絵踏 一
ZALMAN: https://www.zalman.com/
COMPUTEX TAIPEI 2024 記事一覧: https://www.gdm.or.jp/computex2024/