エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1362
2023.11.23 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
ZALMAN「ZM1200-TMX2 WH」 市場想定売価税込32,450円前後(10月27日発売) 製品情報(株式会社アスク)(ZALMAN) |
ZALMANブランドが手がける電源ユニットとしては、久しぶりの“大物”として10月末から販売がスタートしたのが、今回取り上げる「TeraMax II」シリーズだ。最大90%の電力変換効率を発揮する80PLUS GOLD認証の製品にして、Cybenetics ETAのPLATINUM認証も取得。より厳格な環境において89%以上91%未満の変換効率が認められている。
さらにピーク時に定格比2倍の出力が可能な最新規格のATX 3.0に準拠し、PCI Express 5.0世代に対応する12VHPWRコネクタも標準装備。ケーブルタイプは全コネクタが着脱式のフルモジュラー仕様だ。まさにイマドキの要素を網羅した電源ユニットと言える。
80PLUS GOLDとCybenetics ETA PLATINUM認証を取得したATX 3.0対応電源。容量は最大1200Wで、ブラックとホワイトの2色をラインナップしている |
容量は750W/850W/1000W/1200Wで、それぞれブラックに加えてホワイトのカラーバリエーションもラインナップ。そして注目すべきは、シリーズ共通で奥行きをわずか140mmに収めたコンパクトな筐体だ。この条件には、もちろん最大容量の1200Wモデルも含まれる。
ATX 3.0準拠の1200W電源というカテゴリにおいて、最短クラスとなる奥行き140mmのショートモデルは、非常に数が限られる。それに加えてホワイトカラーの製品とくれば、ほとんど選択肢がない。実は今回の主役である「ZM1200-TMX2 WH」は、かなりレアな立ち位置を占める製品というわけだ。
奥行き140mmのコンパクトボディに高品質コンポーネントを組み込んでいる |
また、トップクラスの信頼性を誇る日本メーカー製の105℃コンデンサを採用するなど、安定性を評価する上でのツボになる要素はしっかりカバー。高効率動作を可能にするDC-DCコンバータを内蔵するほか、+12Vは最大100A出力が可能なシングルレーン設計が用いられている。
そして冷却機構には、120mm口径のFDB(Fluid Dynamic Bearing/流体動圧軸受)ファンを搭載。常時回転仕様ながら静粛な点が特徴で、Cybeneticsの静音認証におけるLambda Standard+を取得、35dB以上40dB未満での動作が認められている。1000Wモデル以下は25dB以上30dB未満のLambda A-を取得していることから、優れた静音動作もシリーズ共通のトピックというわけだ。
ATX 3.0規格への準拠や各種認証バッジが分かりやすくレイアウトされたパッケージ。背面には多言語で主要なトピックが紹介されている |
そのほか、過電圧保護(OVP)、低電圧保護(UVP)、過負荷保護(OPP)、過電流保護(OCP)、ショート保護(SCP)、過熱保護(OTP)の各種保護回路を搭載。0~40℃環境におけるMTBFは10万時間とされ、7年間のメーカー保証が提供される。