2019.04.15 14:30 更新
2019.04.15 配信
富士通より、次世代スーパーコンピュータポスト「京」の製造開始が発表。富士通と理化学研究所の共同開発により2012年に完成し、今年1月末に共用終了がアナウンスされたスーパーコンピュータ「京」の後継機として、2021年から2022年頃の共用開始を目指している。
2014年10月より理研と共同で行われていた設計は完了し、このほど富士通と理研の間でハードウェアの製造と出荷、設置についての正式契約が締結。富士通におけるコンピュータシステムの基幹工場である株式会社富士通ITプロダクツ(石川県かほく市)にて製造を行い、理化学研究所 計算科学研究センター(兵庫県神戸市)に設置する。
また、ポスト「京」には、富士通が開発した高性能CPU「A64FX」が搭載される。ARM社の「Armv8-A命令セットアーキテクチャ」をスーパーコンピュータ向けに拡張した「SVE」を世界で初採用、汎用性の高さや超並列、超低消費電力、メインフレームクラスの高い信頼性を誇る。理論演算性能は2.7 TFLOPS以上、メモリ容量は4スタックのHBM2 32GB、メモリバンド幅1,024GB/sec。最大ノード数は384ノード。
なお、富士通はポスト「京」の開発ノウハウを活かし、商用スーパーコンピュータを製品化。「FUJITSU Supercomputer PRIMEHPC FX100」の後継機として、2019年度下期にグローバルで販売予定としている。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
富士通株式会社: http://www.fujitsu.com/jp/
理化学研究所: https://www.r-ccs.riken.jp/jp/