2021.02.10 10:45 更新
2021.02.09 配信
Qualcommより、スマートフォンなどモバイル端末向けの最新5Gモデム「Snapdragon X65 5G Modem-RF System」がリリース。世界初となる最大10Gbpsの5G通信に対応するほか、AIアンテナチューニングにより通信速度を向上させる技術が盛り込まれている。
昨年発表された「Snapdragon X60」に続く第4世代の5Gモデムで、通信速度が前世代の最大7.5Gbpsから最大10Gbpsに向上した。ミリ波アンテナモジュールは「Qualcomm QTM545」を内蔵し、新しいn259(41GHz)帯域を含むすべてのグローバルミリ波周波数に対応。ミリ波とSub6のキャリアアグリゲーションやSub6キャリアアグリゲーション、ダイナミックスペクトルシェアリングをサポートしている。
Qualcomm QTM545 |
また、AIアンテナチューニング技術「AI-Enhanced Signal Boost」により、ユーザーの握り方を検出して最適化。前世代から通信精度が30%向上する。この技術により高速で安定したデータ通信が可能なほか、通信範囲の拡大、バッテリーライフの向上にも繋がる。
そのほか、5G標準化のフェーズ2にあたる「3GPPリリース16」をサポート。省電力技術の「Qualcomm 5G PowerSave 2.0」、ミリ波とSub6の両方で通信速度や通信範囲を向上させる「Qualcomm Smart Transmit 2.0」に対応する。
なお「Snapdragon X65 5G Modem-RF System」は、すでにサンプル出荷が開始されている。2021年後半までに、同モデムを搭載した商用デバイスが登場する見込みだ。
文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
Qualcomm Incorporated: https://www.qualcomm.com/