2021.12.01 11:25 更新
2021.11.30 配信
Qualcomm恒例のテクノロジーイベント「Snapdragon Tech Summit 2021」にて、スマートフォン向け最新SoCの「Snapdragon 8 Gen 1」が発表された。「Snapdragon 888」の後継にあたる4nmプロセス製造のハイエンドSoCで、今回からネーミングルールも刷新されている。
CPUは最大3.0GHzで駆動するCortex-X2ベースの「Kryo CPU」を搭載。パフォーマンスは従来から20%、省電力性能も30%向上しているという。また、GPUは新設計の「Adreno GPU」を搭載し、こちらはグラフィックスレンダリング性能が30%、省電力性能が25%向上した。同じ消費電力で2倍のフレーム数を生成できる「Adreno Frame Motion Engine」が組み込まれ、モバイル向けSoCとして初めて可変レートシェーディングに対応する。
また、Hexagonプロセッサによる第7世代の「Qualcomm AI Engine」が搭載され、従来からテンソルアクセラレータの処理能力が2倍に向上、さらに2倍大きな共有メモリを備える。
画像処理プロセッサ(ISP)は18bitの「Snapdragon Sight」を採用。「Snapdragon 888」の約4,000倍の処理能力を誇り、毎秒32億画素の写真撮影やモバイル初8K HDR動画撮影などが可能になる。
オーディオはBluetooth 5.2に対応する「Snapdragon Sound」テクノロジーを搭載。CD品質のロスレスワイヤレスオーディオを再生可能なaptX Lossless、次世代音声規格のBluetooth LE Audioをサポートする。
そのほか、専用のセキュリティエンジンを備えるなどセキュリティ面も強化され、モバイルプラットフォームで初めてGoogleのセキュリティ規格「Android Ready SE」に対応。自動車用のデジタルキーやデジタル運転免許証などを運用できるという。
通信は、最新の5Gモデム「Snapdragon X65」を搭載し、下り最大10Gbps、上り最大3.5Gbpsの5G通信に対応する。ワイヤレスは最大3.6GbpsのWi-Fi 6/6Eに対応、「Qualcomm Secure Processing Unit」によるSoC統合型SIMの「iSIM」もサポートする。
なお「Snapdragon 8 Gen 1」を搭載するスマートフォンは、ソニーやシャープ、Xiaomi、OPPO、OnePlus、ZTE、Motorolaなどの各メーカーより発売予定。初めての搭載製品は2021年内に登場する見込みという。
文: 編集部 絵踏 一
Qualcomm Incorporated: https://www.qualcomm.com/