エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.16
2009.08.29 更新
文:テクニカルライター KONG
こちらではお初にお目にかかります。とあるblogで、日々、惰性で有象無象な記事を垂れ流している「KONG」と申します。以後、お見知りおきを。
今回は、とある企業からモニター用のIdeaPad S10-2を借りることができたので、ライター応募ついでに、この原稿を作ってみた次第です。
Lenovo 「IdeaPad S10-2」 | |
「ランプブラック」は、表面はメッシュ模様の上にコーティングが施され、適度な光沢があります。しかし、持ち歩くと指紋が目立って気になります。拭き取りたく なりますが、普通の布やタオルで拭いてると、恐らくスリ傷が目立ってくると思うので、メガネ拭き用のクロスなどキズの付き難いものを使うのがベストでしょう | |
レノボ・ジャパン株式会社 http://www.lenovo.com/news/jp/ja/2009/07/0701.html 【製品仕様】 |
IdeaPad S10-2とは、Lenovo(レノボ)というメーカーがリリースする、いわゆるネットブックですが、そのDNAはLenovoの前身、IBMのThinkPad、特にモバイルモデルを継承していると思われるだけに、期待の高い1台です。
ThinkPad DNAが入った“モバイル”PCに、大和研究所の匂いを求めてしまう筆者ですが、果たして、IdeaPad S10-2は、そのDNAをどのように受け継いでいるのか、楽しみでもあり、恐くもありといった感じです。
では、最初にIdeaPad S10-2の概略を書いておきましょう。
多くのネットブック同様に、CPUにはIntel Atom N270/1.6GHzが採用されています。このCPUは、シングルコアですが、Hyper-Threadingに対応しているため、OSから2プロセッサとして認識されます。N270はEIST(省電力機能)に対応していますが、64bitには非対応ですので、64bit OSでは使えません。このあたりは“ネットブック専用”というN270の性格によるものですが、これから主流になっていくと思われる64bit OSが使えないというのは少々残念です。もっとも、IdeaPad S10-2の最大メモリ搭載量は2GB(標準は1GB)までなので、64bit OSのメリットは、ないのですが。
そしてチップセットにはMobile Intel 945GSE Expressが採用されています。そのため内蔵されるグラフィックス機能はIntel GMA 950となります。ゲームには全く不向きなチップセット(3DMark06すら走りません)ですが、Webブラウザや動画を見るには十分と思われます。
S10-2のBIOS画面 | S10-2のシステムプロパティ |
ここまでのスペックは、他のAtom N270を搭載するネットブックと大差ありません。差が出てくるのはストレージとバッテリー、そして重量です。IdeaPad S10-2は標準で160GBのHDDを搭載し、バッテリーは6セル仕様で公称6時間というロングライフを実現。その分、重量は1.2kgと、他の軽量なネットブックに比較して重いものの、モバイルで重要なバッテリーライフを確保している点は、モバイルユーザーにとって重要なポイントです。
S10-2の6セルバッテリーパック。公称で約6時間で持つという | バッテリーは10.8V/47Wh(4350mAh)のLi-Ion(リチウムイオン)が使用されている。標準消費電力は7.597Wとされているため、47÷7.597で約6時間となる |
借用したモデルは、グレアタイプ(光沢)の解像度1024×600ドット、10.1型のワイド液晶が採用されています。これもほとんどのネットブックと同じです。光沢タイプは鮮やかで見た目はいいのですが、写り込みが気になります。できれば、マットタイプ(非光沢)の液晶のラインナップが欲しいところです。
グレアタイプの液晶なので真正面から撮ると背景が写り込んでしまう。部屋で使う場合、照明の種類や角度によっては、見難くなることも |
なお、最近、高解像度タイプのS10-2も登場し、1280×720ドットと50%ほど広くなっています。高解像度タイプかどうかは型番を見ることで分かります。現在流通している、S10-2の型番と、機能をまとめたのが下の表です。
表を見て分かるとおり、MS-Office 2007を除くと、高解像度液晶+BlueToothモデル、低解像度+BlueToothなしモデルの2パターンに分かれることが分かります。今回借用したのは、2957J3J(ランプブラック)で、今年の7月に登場した初期モデルです。初期といっても1ヶ月程度の差しかありませんが |