エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.18
2009.09.19 更新
文:テクニカルライター KONG
そういえばネットブックでソフトウェアベースのレビューが少ないなと感じていたので、今回はIdeaPad S10-2に私が入れているソフトウェアを簡単に紹介しておきましょう。
今回の旅ではデータを放り込んで、とりあえずテキストと編集作業ができればいいので、最小限の装備としています。
Windows標準のプレイヤーです。単にfooberとか、入れ忘れただけです。でもIdeaPad S10-2のメディアコントロールに対応いているので、このまま使うかも。
H.264などのコンテンツ再生用に入れてあります。でも使っているのはコーデックだけだったりします。なぜならCyberlink PowerDVD 9が起動できる最低限の解像度は1024×768ドット。対してIdeaPad S10-2の解像度は1024×600ドットだからです。
資料を開くために入れています。これはデフォルトですね。
チャット用に入れてありますが、正直、画面がゴテゴテしているので、ネットブック向きではありません。もっと表示項目をカスタマイズできればいいのに・・・。
こちらはボイスチャット用です。さすがにワイヤレス通信では、音声が途切れがちになりますが、有線で接続する分には問題ありません | rar形式とzip形式が扱える圧縮・解凍ソフトです。右クリックで圧縮・解凍ができるので便利 |
標準で入ってるNortonは速攻でアンインストールしました。こんな重いソフトを入れていたら、非力なネットブックがさらに非力になっちゃいます。基本的にスタンドアロンで使うことが多いため、あまりウィルス駆除系ソフトにお金をかけたくありません。かと言ってセキュリティ的に甘いのもどうかと思うし、というわけで、ESET NOD32を使っています |
今後入れるソフトとしては、画像Viewer系とデジカメの画像ファイリングソフト、あと映像の圧縮用にMedia show Espressoあたりを考えています。現場で圧縮する機会は少ないと思いますが、多少大きな動画でも一晩放置すれば圧縮、またはトランスコードできるんじゃないかなーと。
このほか、カスタマイズ項目といては、Windowsのデザイン・パフォーマンスオプションで描画関係をすべてOFFにしています。このため、パッと見はWindows 2000のようにシンプルですが、動作が軽くなるのでネットブックユーザーにはお勧めです。最初は味気ないデスクトップと思うかもしれませんが、1日経てば慣れます。
パフォーマンスオプションを全部無効にして高速化 |
IdeaPad S10-2は、底面にあるネジを外すだけで、メモリモジュール、HDD、miniPCI Expressにアクセスできます。使えるメモリモジュールはPC2-5300のSO-DIMMが1枚だけで、最大容量の2GBにする場合は、既存の1GBモジュールが余ってしまいます。
裏のカバーを外し、HDDを取り外したところ | HDDはWD製のWD1600Bが搭載されていた |
メモリはSO-DIMM PC2-5300/DDR2-667、SAMSUNG製の1GBが付属 | miniPCI Expressスロットは2つ用意され、一方には無線LANモジュールが取り付け済みとなっている |
HDDは2.5inchのSATA仕様となっていますので、SSDへの換装も容易です。でも容量を考えると当面はHDDでいいかな、と思ったりしますが、低消費電力なSSDにもちょっと魅力的。
そしてminiPCI Expressですが、なんと2スロット用意されています。そのうち1つはすでに無線LANモジュールが挿さっていますが、一つ空いてます。miniPCI Express仕様のSSDを積んでブートディスクだけ高速化、なんていう芸当も可能なわけです。ただストレージを2つ積むと消費電力が増えるため、ネットブックの使い方としては悩ましいところ。またminiPCI ExpressのSSDカードだけにしてHDDを外してしまえば軽量化と省電力化が可能ですが、miniPCI Express SSDの容量は小さくて高いので、OSを相当シェイプアップする必要があり、使い勝手に影響しそうな点も悩みどころです。
CPUはAtomなので開けるまでもなく、基板上にオンボードなため、CPUの高速化という選択肢はありません。もっともAtom N270を330に交換できたとしても、消費電力が激増してバッテリーが持たないと思うので実用的ではないでしょう。
液晶サイズが10.1インチという制約からくるボディデザイン。その結果としてキーボードに皺寄せが来ています。あと横に1cm長いだけで記号キー類の押しやすさは相当変わるハズ。そう思うとデザインを含めて改良の余地があると思った次第です。IBM時代のThinkPadなら、こういった意見を吸い上げて次機種に反映してくれるのでしょうが、Lenovo体制となった現在、難しい注文かもしれません。
しかし、純粋にネットブックとして見た場合、標準で6セルバッテリー、HDD搭載で6時間という稼働時間は長い旅路において、非常に強力なファクターなのは間違いありません。3セル仕様のネットブックを買って、あとから6セルバッテリーを追加して、その結果、3セルバッテリーは使わずに放置、という人も多いかと思いますが、それなら最初から6セルのIdeaPad S10-2を買った方が安くつきます。
ネットブックは、割り切りと母艦となるPCを持つことが購入の条件となります。それを踏まえた上で、セカンドPCとして、あるいは気軽に携帯できるWindowsマシンとしてネットブックは、よいパートーナーになるでしょう。また、くれぐれもオプションにお金を掛けすぎて、Core 2搭載マシンが買えてた!なんてことにならないよう注意したいものです。